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自治体が行うトワイライトステイを知ってますか?
夜間にどうしても子供を預けないといけない場合に、知っておいた方が良いサービスです。もしものときのために、利用の条件、料金、時間帯などを押さえておきましょう。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
トワイライトステイ(夜間保育)とは
トワイライトステイ(夜間保育、または夜間養護)とは、夜間や土日祝日に保護者に代わって、保育所、養護施設、乳児院、支援センター、民間協力者宅などで一時的に子供を預かる育児支援事業のことです。
ただし、認可を受けたトワイライトステイはまだ数が少ないため、近くに利用できる施設がないかもしれません。認可外の夜間保育もありますが、やはり料金は高めになります。
トワイライトステイの内容は、地方自治体で違います。中には子供を一泊預けられる支援サービスもあります。
- 夜間18時-22時の一時預かり
- 土日など休日の日中一時預かり
- 夜間22時以降の一泊預かり
平日日中に子供を預けるサービスが「一時保育(預かり保育)」、夜間や休日に子供を預けるサービスが「トワイライトステイ(夜間保育)」のイメージです。一時保育は以下を参照してください。
働く女性の中には、仕事が18時以降になる人もたくさんいます。そのため、最近とくにトワイライトステイの需要が高まっています。
トワイライトステイの利用基準・条件
トワイライトステイは、夜間の一時保育サービスなので、その地方自治体で定められている一時保育や子どもショートステイの利用基準・条件で利用できます。詳細は自治体の窓口に問い合わせてください。
利用の理由
トワイライトステイを利用するために必要な理由は以下の通りです
- 養育者の出産、病気、看護、冠婚葬祭、出張などで家庭での養育が困難なとき
- 養育者の育児不安、育児疲れ、看護疲れ等の身体上・精神上の理由で養育が困難なとき
- その他、とくに必要と認められるとき
利用ができない場合
トワイライトステイを利用できない理由は以下の通りです。これらは自治体だけじゃなく、施設が独自に決めている場合もあります。
- 子供がインフルエンザなどの感染症のとき
- 子供が医療的ケアや介助を必要とするとき
- 子供が極度の多動など、集団生活が営めないとき
- 施設での受け入れ定員を超えたとき
トワイライトステイの利用詳細
トワイライトステイの利用要件は、自治体窓口に問い合わせたり、ホームページで確認してください。
以下、中野区のトワイライトステイを例に挙げて、トワイライトステイの利用の特徴を見ていきます。
利用要件
中野区のトワイライトステイの利用要件は、中野区在住であり、保護者が仕事や病気等の理由で、夜間に一時的に保育が困難であることです。
病児保育じゃないので、健康状態によっては子供を預けられません。これは他の市区町村でも同様です。病児保育の詳細は以下を参考にしてください。
受入対象年齢
中野区の場合、トワイライトステイの受入年齢は、3歳から小学6年生までが対象です。年齢は自治体によって、1歳-18歳未満※の間で設定されてます。
注意0歳児や18歳以上を受け入れている自治体があるかもしれません。窓口で確認してください。
利用期間・休日
中野区のトワイライトステイは、月曜日から土曜日の17時-22時の間で子供を預けらえます。利用は月5回が上限です。
利用定員
中野区のトワイライトステイは、、中野区さつき寮で行なわれ、定員は1日最大2名までとなっています。
利用料金
中野区の場合、子供1人あたり1日2,000円で、ひとり親世帯の場合は1,000円です。施設への送迎は保護者が行いますが、送迎サービスを実施する自治体もあります。
以下は、呉市のトワイライトステイ、休日保育、一泊保育の利用料金の事例です。
- 生活保護世帯の場合
夜間保育|0円
一泊保育|0円
8時間までの休日保育|0円
10時間までの休日保育|0円 - 市民税非課税世帯の場合
夜間保育|350円
一泊保育|350円
8時間までの休日保育|350円
10時間までの休日保育|400円 - 一般世帯の場合
夜間保育|800円
一泊保育|800円
8時間までの休日保育|1,350円
10時間までの休日保育|1,500円
申込方法
中野区の場合、利用するために年度毎の登録申請が必要です。登録申は利用可能年齢の1か月前から窓口で受け付けています。利用しない場合も、念のため登録しておきましょう。
利用する場合は、利用日の前月の15日から利用日の前日の午後5時までに、実施施設の窓口、電話またはメールで予約します。登録申込方法、利用方法は自治体窓口で確認してください。
トワイライトステイの内容
保育内容
トワイライトステイで行なう保育内容は、日中に行なう保育じゃなく、入浴や睡眠など生活習慣を身につける時間を過ごします。休日保育(休日養護)は、日中の保育と同様です。
必要な持ち物
保険証のコピーと着替えは必要です。また、年齢によっておむつやミルクが必要です。夕食は給食がある施設、お弁当が必要な施設などバラバラです。
必要な持ち物は施設によって違うので、事前の確認をしてください。
病気や緊急時の対応
トワイライトステイに預けた子供が急な発熱やケガなどをした場合は、通常の保育園と同じで、ママなど保護者に緊急連絡が入ります。
もちろん、すぐに迎えに行かなければいけないため、そのことは忘れないようにしましょう。
延長保育とトワイライトステイの違い
夜間に子供を預かける点では、延長保育とトワイライトステイはそれほど違いがありません。
通常、認可保育園の標準保育時間は11時間と決められてますが、保育時間が何時から何時までかは保育園が独自で設定しています。
標準保育時間を超えた保育を「延長保育」と言い、通常の保育料とは別に、延長保育料金が発生します。
つまり、保育園の基準で延長保育が18時以降だと、「トワイライトステイ(保育園の夜間保育)」という言い方もできるんです。
対してトワイライトステイは、認可保育園だけじゃなく、その他の施設でも18時以降22時まで一時預かりサービスを行えるものです。
トワイライトステイは、現在の家庭環境が考慮してできたサービスなので、今後も施設は増えていきます(平成24年度時点で全国363箇所)。
もちろん、夜間に親元から離すこと、宿泊させることは、子供に負担があること理解しなければいけません。トワイライトステイ自体は有効活用しつつ、子供の精神的ケアも忘れないでください。
他にも、育児中のママを助けてくれる施設や子育て支援事業はいろいろあります。
これらの子育て支援事業や子育てを助けてくれる施設は、どのような人でも平等に使うことができます。
忙しさに追われているワーキングマザーだけじゃなく、たまには一人で息抜きをしたい人、突発的な用事で子供をみることができない人は積極的に活用してください。