保育園の運営が社会福祉法人、学校法人、株式会社だと何が違う?

保育士の仕事

社会福祉法人、学校法人、株式会社の保育園で働くメリットは?

投稿日:2019年12月6日 更新日:

この記事は約 8 分で読めます

まーさ
こんにちは!保育歴20年の保育士まーさ(@mama_ism)です。
保育園にはいくつか運営母体がありますが、自分が働いている保育園の運営母体を気にしたことはありますか?運営母体によって保育園の特徴は変わります。転職したい保育士は、転職候補の運営母体の特徴を知っておくと転職の判断材料になりますよ。

保育園運営は5つの運営母体に分かれる

保育園の運営母体

保育園は、私立と公立に分かれます。公立の運営母体は国・自治体です。私立の運営母体は、主に「社会福祉法人」「株式会社(営利法人)」「学校法人」「その他」に分かれます。

この中で間違いなく良いのは国・自治体が運営する保育園、つまり公立保育園ですね。公立保育士は地方公務員なので、私立保育士に比べて給料や休暇など待遇はめちゃくちゃ良いです。

社会福祉法人とは

社会福祉法人とは、社会福祉事業を行う目的で設立された公益法人のことです。管轄は厚生労働省なので、保育業界では主に保育園を設置しています。最近は保育園をこども園に変える施設も多いです。

株式会社とは

株式会社とは、営利目的で事業を行う法人のことです。営利目的なので、管轄はなく自由な経営ができます。保育施設運営会社として全国展開する法人もあります。2000年以降から参入しているため、小規模保育園が多いですね。

学校法人とは

学校法人とは、私立学校法の規定に基づき私立学校設立・運営を目的としている公益法人です。管轄は文部科学省なので、保育業界では幼稚園を設置する法人が多いですね。最近は幼稚園をこども園に変える施設も多いです。

社会福祉法人・株式会社・学校法人の違いは

社会福祉法人・株式会社・学校法人の違いは

まーさ
社会福祉法人、株式会社、学校法人って言われても、違いがわかんないよ。

それぞれの法人の割合、特徴、給料などの違いを見てみます。

  • 社会福祉・株式・学校法人の割合
  • 社会福祉・株式・学校法人の違いの一覧
  • 社会福祉・株式・学校法人の給料の違い

社会福祉法人・株式会社・学校法人の割合

社会福祉法人 営利法人 学校法人 その他
保育園 86.9% 4.9% 2.8% 5.4%
認定こども園 60.2% 0.8% 36.7% 2.3%
小規模保育事業所 17.9% 38.2% 7.5% 36.4%

社会福祉法人、株式会社、学校法人が運営する保育園の割合です。

基本的に保育園の運営社会福祉法人が多く、一般的な保育園は9割弱が社会福祉法人です。2000年以前はほぼ社会福祉法人しか保育園が運営できなかったからです。

法整備で作りやすくなった小規模保育園は、株式会社が多いです。また、幼稚園からこども園、保育園からこども園に形態を変える施設も増えたため、社会福祉法人と学校法人の割合が高くなっています。

社会福祉法人・株式会社・学校法人の設立の違い

  社会福祉法人 株式会社 学校法人
事業目的 主に社会福祉事業 営利目的 私立学校の設置
所轄庁 都道府県、政令指定都市など なし 都道府県知事
設立に必要な人数 理事6名~、監事2名~、理事の2倍超の評議員 代表者1人以上 理事5名~、監事2名~、理事の2倍超の評議員
資金 寄付金・補助金 株式・債券 寄付金・学校債
法人税 原則非課税 所得の30%課税 原則非課税
道府県民税 原則非課税 課税 原則非課税
市町村民税 原則非課税 課税 原則非課税
固定資産税 社会福祉事業用のみ非課税 課税 学校事業用のみ非課税
事業税 原則非課税 課税 原則非課税
施設整備費 補助金あり 補助金なし 補助金あり
運営費 補助金あり 補助金あり 補助金あり
自治体の補助金加算 あり 対象外が多い あり
開設時の低利融資 医療福祉機構 なし 日本私立学校振興・共済事業団

次に運営母体ごとの保育園の設立の仕方や所轄庁、運営、税金の違いです。社会福祉法人と学校法人は税制で優遇されていますが、株式会社は運営の補助金意外は優遇されてないません。

また、社会福祉法人と学校法人に大きな違いはありません。保育施設ではより大きなメリットがあるのは、社会福祉法人ですが、株式会社と比べると学校法人もメリットが高いです。

社会福祉法人・株式会社・学校法人の給料の違い

以下は平成25年度の厚生労働省の調査資料です。現在はそれぞれ変化があると思います。

社会福祉法人 学校法人 営利法人 その他法人
給与月額 年数 給与月額 年数 給与月額 年数 給与月額 年数
施設長 547,834円 25.3年 395,806円 11.7年 346324円 10.4年 495,984円 23.8年
保育士|常勤 258,901円 10.4年 217,167円 5.4年 227,781円 4.1年 252,990円 8.8年
その他|常勤 295,704円 12.4年 231,901円 6.0年 247,246円 5.3年 285,654円 11.5年
保育士|非常勤 154,394円 7.2年 142,398円 5.7年 132,221円 4.3年 149,494円 6.4年
その他|非常勤 146,962円 6.1年 147,544円 2.6年 141,550円 3.3年 150,561円 5.1年

幼稚園・保育所等の経営実態調査|厚生労働省(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/163-1.html)

資料を見る限り、常勤保育士で平均の給与月額がもっとも高いのは社会福祉法人です。ただし、学校法人と営利法人は平均勤続年数が社会福祉法人の半分ほどです。

学校法人はこども園が多く、営利法人は小規模保育園が多いためでしょう。どちらも新しくできた施設形態なので、平均勤続年数は少なくなります。平均勤続年数が伸びれば平均給料も伸びるので、10年後にどちらが高くなるかはわかりません。

社会福祉・株式・学校法人のメリット・デメリット

社会福祉法人・株式会社・学校法人のメリット・デメリット

実際に働く保育士にとって、社会福祉法人、株式会社、学校法人のメリット・デメリットは何でしょう。

社会福祉法人の保育園のメリット・デメリット

社会福祉法人の保育園のメリット

  • 長年の経営経験があるため安定している
  • 安定経営の中で何人もベテラン保育士がいる
  • 保育士育成の教育や指導経験もしっかりしている
  • 預ける親が通っていたなど地域住民から信頼感がある
  • 複数園を展開している法人は待遇や福利厚生も良い
  • 園長が顔役として地域に貢献していることが多い

社会福祉法人の保育園のメリットは、比較的安定経営の保育園が多いことです。保育園の歴史が長いほど地域の繫がりもあり、園長も地域の顔役を担っていて働きやすい環境ができています。

社会福祉法人の保育園のデメリット

  • 長年経営してるため、老朽化した園舎が多い
  • 定期的に指導監査があるため資料作成などが大変
  • 家族経営だと人間関係が面倒でキャリアアップも難しい
  • 「手書きは温かみがある」など効率化の概念がない
  • 古い体質の保育園は新しい制度を取り入れたがらない

社会福祉法人の保育園のデメリットは、全体的に古いことです。園舎や遊具が老朽化してて、定期的に修繕費がかかります。また、家族経営の保育園は保育士にはデメリットが多いかもしれません。

また体質が古く慣習で効率的な新しい制度・方法を使わない傾向があります。産休・育休、時短勤務、生理休暇、看護休暇などは労働者の義務と認識してない保育園もあるそう。

株式会社の保育園のメリット・デメリット

株式会社の保育園のメリット

  • 保育士を確保するために待遇改善を先導している
  • 福利厚生や新しい制度に積極的に取り組んでいる
  • 複数園経営の法人は、主任・園長にキャリアアップしやすい
  • 園運営や保育の効率化のためにIT化が進んでいる
  • 若手の保育士が多く、園内の風通しが良い雰囲気
  • 新設保育園の立ち上げから関わることができる
  • 給与形態や昇給率が明確で、休暇制度も使いやすい
  • 新設保育園が多いため、園舎や遊具、おもちゃがきれい

株式会社の保育園のメリットは、保育士の待遇が良いことです。月給は社会福祉法人の方が高いですが、家族経営の保育園に比べるとキャリアアップもしやすいですね。

また、ICTを取り入れるなど仕事の効率改善にも意欲的な保育園が多いと思います。そのため、比較的残業にも気をつけていて、休暇制度が充実した保育園が増えています。

株式会社の保育園のデメリット

  • 小規模保育園中心に経営している株式会社は経営リスクがある
  • 社会福祉法人と比べて優遇が少ないため、運営努力が必要
  • ベテランが少なく保育を教わる機会があまりない
  • 保育士不足なので、保育士のレベルが低い
  • 保育方針にオリジナリティを出そうとして、手間になっている
  • 本部に保育現場の常識がないと保育士が苦労する
  • 新設保育園が多いため地域連携がなく、地域の信頼感が薄い
  • 都市部の保育園が多いため、働くなら引っ越しが必要

株式会社の保育園のデメリットは、都市部の新設保育園が多いため経験が浅いことや地域の信頼が薄いことです。保育園にとって地域の協力は重要です。

また小規模保育園が多いため、利益が出なければ閉鎖することも考えられます。株式会社の保育園は良い保育園は魅力的ですが、経営者の能力が低いとブラック保育園になりやすい怖さがあります。

学校法人の保育園のメリット・デメリット

学校法人の保育園のメリット・デメリットは、社会福祉法人とそれほど変わりません。学校法人は、幼稚園をこども園に切り替えるところが多いので、まだ運営面でドタバタしているイメージですね。

幼稚園と保育園では、保育方針や1日の流れが大きく違うため、幼稚園教諭免許を持った保育士の活躍の場はありそうですが、働くならどれだけ雰囲気に馴染めるかだと思います。

社会福祉・株式・学校法人のどれを選べば良い?

社会福祉法人・株式会社・学校法人のどれを選べば良い?

まーさ
結局、社会福祉法人・株式会社・学校法人のどの保育園で働けば良いの?

社会福祉法人・株式会社・学校法人だけで優劣は判断できませんが、特徴を理解すれば「キャリアアップするなら大手株式会社運営の保育園、キャリアアップより安定して働きたいなら長く続く社会福祉法人運営の保育園」などの合理的判断ができるようになります。

学校法人は、保育園よりもこども園で合う・合わないを判断しましょう。

ただ、社会福祉法人・株式会社・学校法人のどれを選ぶにしても母体が大きい、長く続いているなど安定が期待できる保育園を選んだ方が安心なのは間違い無いですね。

運営母体のある程度の特徴を掴んだら、あとは転職サイトに登録して希望条件をキャリアアドバイザー伝えてください。社会福祉法人・株式会社・学校法人はあくまで判断基準の一つというだけです。

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