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本ページにはプロモーションが含まれます。面接に苦手意識を持つ人は多いです。わたしもあがり症なので、以前は面接のたびに不安な気持ちで眠れない日々を過ごしていました。
- 面接って何聞かれるのかな?質問に答えられるか心配……
- 面接官に見られてると緊張してキョドっちゃうかも……
- 「この人仕事できなそう」って思われてないかな……
ただ、わたしはこれまで就職と4回の転職で20園近く面接を受けた結果、よく聞かれる質問はどの保育園の面接でもあまり変わらないことに気付きました。
つまり保育士面接はよくある質問と回答の練習を準備すれば乗り切れるものなんです。
そこで今回は、面接で聞かれることことはなんなのか、よくある質問と回答の例文を紹介します。この記事を読めば保育士面接の心構えができ、何を練習すれば良いかわかるようになりますよ。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
保育士が面接でよく聞かれる質問と回答例文
以下は保育士の面接でよく聞かれること、というかどんな職業の面接でもよく聞かれる質問と回答のコツ、例文です。
- 以前の保育園をやめた理由はなんですか(退職理由)
- この保育園を希望した理由はなんですか(志望動機)
- なぜ保育士になりたいと思ったんですか
- 保育士として心がけてることはなんですか
- この保育園に貢献できることはなんですか(自己PR)
以前の保育園を辞めた理由はなんですか(退職理由)
以前の保育園を辞めた理由を質問されたら、ネガティブな退職理由をポジティブな転職理由に変えて答えてください。ポイントは以下の通り。
- ネガティブな退職理由をストレートに言わない
- 退職理由をポジティブな転職理由に変える
- ポジティブな退職理由に対する返しの質問を予想する
- 余計な嘘はつかずに言い方で柔らかくする
退職理由はとても重要なので、受け答えを紙に書いてしっかり覚えましょう。保育園の退職理由を聞かれたときの答え方は、以前お話してるので以下を参考にしてください。
この保育園を希望した理由はなんですか(志望動機)
保育園の志望動機も必ず聞かれる質問なので、まずその保育園の特徴を調べましょう。そのうえで、どこに惹かれて働きたいと思ったかを答えましょう。ポイントは以下の通り。
- 保育園の特徴や保育方針にからめて回答する
- 共感していることをアピールする
- 保育園の退職理由をからめるとなお良し
前の保育園を辞めた理由が人間関係なら園内の雰囲気が良いところ、給料の低さならキャリアアップに力を入れてるところ、仕事の多さなら仕事の効率化に取り組んでるところなどです。
前の保育園に対する不満の反対部分を志望動機として答えられると良いですね。
なぜ保育士になりたいと思ったんですか
保育士になりたいと思った理由を質問されたら、保育士に憧れを抱いたときの気持ちを素直に答えることが大切です。ポイントは以下の通り。
- 「子供が好き」だけだと当たり前すぎる
- 保育士になりたいと思った理由を絡めて話す
- 保育士を目指すきっかけのエピソードも交える
- 具体的に憧れた人の話が入るとなお良し
保育園は「保育士が好き」という人に働いてもらいたいと思っています。その気持ちを伝えるには、あなたが保育士になることを決意したストーリーが必要です。
「○○を見て、感じて、保育士になりたいと思った。」という話はわかりやすいですね。
保育士として心がけてることはなんですか
保育士として心がけていることを質問されたら、自分自身が経験して感じた保育感について答えます。「保育士にとって大切なこと」を質問されても同様の回答をすれば良いと思います。
自分自身の保育感がわからなければ、保育士になったときの気持ちを思い出して以下のように掘り下げてまとめてください。
- 保育士として誰のために何をしたいかをはっきり話す
- なぜそうしたいのか自分の感情をはっきり話す
- 自分が感銘を受けて目標にしていることでもOK
この保育園に貢献できることはなんですか(自己PR)
保育園に貢献できることを質問されたら、自分の長所、特技、保育観、経験を織り交ぜた自己PRを答えましょう。ポイントは以下の通りです。
- 自分の長所、特技をちゃんと理解する
- 長所、特技で保育園に貢献できることを伝える
- アピール、自己PRが強くなりすぎないように
保育園の貢献の他に地域貢献、保育士としての社会貢献を質問される場合もあるので、どちらも想定して回答を考えておきましょう。やはりポイントは明確に自己PRをすることです。
ただ自分で自分をPRすることは難しいものです。自己PRは、以下も参考にして面接官に自分をわかりやすく伝えてください。
保育士面接でよく聞かれること、その他の質問&回答例文
退職理由や志望動機、保育士としての心がけなどが面接で聞かれる一般的な質問です。それ以外で保育士が面接でよく聞かれる質問は、以下の通りです。
- あなたが目標達成のために取り組んでいることはなんですか?
- 子供の食育に関して、あなたなりの考え方を聞かせてください。
- もし保護者からクレームが来た場合、どのように対応しますか?
- 保護者は保育園に何を期待して子供を預けると思いますか?
- 保育士の仕事でもっとも大切なことは何だと思いますか?
- あなたはどんな保育がしたいですか?
- あなたはどんな保育士になりたいですか?
- 結婚してお子さんが生まれても保育士を続けますか?
- 保育士同士の良好な人間関係には何が必要だと思いますか?
- あなたは何歳児を担当したいですか?理由も教えて下さい。
- 保育中に子供がケガをしたら、どのように対応しますか?
- ほかに応募をしている保育園などはありますか?
- 最後に何か質問はありますか?
あなたが目標達成のために取り組んでいることはなんですか?
この質問のポイントは、「目標達成のために努力するのは当たり前」という前提があること。過去の事例を出して、目標を達成するために何をしたか話しましょう。
回答のポイントは明確な目標の提示、目標達成に必要な項目の洗い出し、日々の習慣化、習慣化でどのような成果を達成したかを話すことです。
今取り組んでいることじゃなくても良いですが、なるべく直近で保育に関する事例の方が面接官には刺さりやすいですね。
子供の食育に関して、あなたなりの考え方を聞かせてください。
最近は食育に力を入れる保育園が増えています。親子調理実習、保育園全体のバイキングなど取り組みは様々ですが、食事に興味をもたせて、食べる力を養うことを目的としています。
食育の質問に対する回答のポイントは、「家族の食卓」「食事と健康」「食事の楽しみ方」「食事のマナー」を絡めて答えると食育の方向性とズレません。
もし保護者からクレームが来た場合、どのように対応しますか?
保護者からのクレーム対応は、ある程度流れが決まっています。「保護者の話を聞く→ある程度共感する→話は一旦持ち帰る→職員・園長に共有する→謝罪or然るべき対応をする」です。
保護者の話は全て聞いたうえで、保育園全体で対応を決めるのが一般的です。これは保育士にとっては常識問題ですね。
保護者は保育園に何を期待して子供を預けると思いますか?
保育園のスタンスによるので、回答が難しい質問です。保護者が保育園に期待するのは子供を安全に預かることですが、集団生活のルールを守れるしつけや習慣、教育を期待する保護者もいます。
保育士と保護者の考え方のズレは以下で話しています。ただわたしはその答えが好きではないので、「個人的には、子供の感情表現を豊かにする接し方や関わり方をしていきたい」を付け足しますね。
保育士の仕事でもっとも大切なことは何だと思いますか?
いろんな答えが思いつきますが、日常生活を営む力を身に着ける、お友達との関係を理解する、豊かな感情表現を覚えて相手の気持ちを理解するなどを絡めた答え方が妥当です。
保育士の大まかな仕事、役割や目的は以下の通りです。
- 子供の養育や身の回りのお世話
- 子供の基本的生活習慣の指導
- 子供の健康管理
- 社会生活・集団生活の指導
- 基礎体力や基礎知力の向上
- 親子関係・家庭環境のサポート
あなたはどんな保育がしたいですか?
保育士として「どんな保育をしたいか」という質問もよく聞かれることですね。
この質問は先ほど話した「なぜ保育士になりたいと思ったか」「保育士として心がけてること」「保育士にとって大切なこと」も踏まえた回答をすれば良いと思います。
それぞれ上記を参考にしてください。
あなたはどんな保育士になりたいですか?
「どんな保育士になりたいか」も「どんな保育をしたいか」と似た質問です。
こちらの質問も「なぜ保育士になりたいと思ったか」「保育士として心がけてること」「保育士にとって大切なこと」を踏まえた回答で良いと思います。
結婚してお子さんが生まれても保育士を続けますか?
これは「続けます」と言って欲しい質問ですが、答え方はおまかせします。今の気持ちの確認なので、無難に「続けます」と言っておけば良いのかなと。
保育士同士の良好な人間関係には何が必要だと思いますか?
保育士同士の良好な人間関係は、通常の人間関係と変わりません。笑顔、挨拶、思いやり、仕事に取り組む姿勢、助け合いなどを絡めて答えましょう。
こういう質問をする保育園は良いですね。園全体で人間関係の構築に力を入れていると予想できます。
あなたは何歳児を担当したいですか?理由も教えて下さい。
「何歳児を担当したいか」もよく聞かれる質問ですね。ただ、何歳児を担当したいかを答えても希望通りになるとは限らないので、期待しすぎないよう。
若くて多少保育経験を積んだ保育士は4-5歳児、経験が浅い保育士や40代以上のベテラン保育士は0-2歳児担当になる傾向があります。
答え方としては、何歳児を担当したいかを答えてから、その理由を話してください。
ちなみにフリー保育士を希望しても、何歳児を担当したいかは一応聞かれる可能性が高い質問なので答えを用意しておきましょう。
保育中に子供がケガをしたら、どのように対応しますか?
子供のケガと事故は内容で区別します。睡眠中の呼吸停止、誤飲、溺水などの事故、衝突による気絶、遊具からの落下による骨折や頭部打撲などは、すぐに周囲の保育士に助けを求めます。
場合によって子供の付添が必要なので、クラスを他の保育士にお願いし、主任や園長、保育園看護師に状況共有して保護者に迎えをお願いする、ケガや事故の状況を保護者に説明するなどの対応をします。
この質問と似た質問で「子供が転んでケガをしたら、どのように寄り添いますか。」などもあります。
ほかに応募をしている保育園などはありますか?
この質問には嘘をつかずに答えてください。ただ、今面接を受けている保育園が第一志望だと(嘘でも)アピールすることがポイントです。
最後に何か質問はありますか?
「最後に何か質問はありますか?」に対して「特にありません。」はNG。ちゃんと質問を返しましょう。質問の仕方は以下にまとめたので、知りたい人は参考にしてください。
以下の質問も考えられますね。ただどの質問も、多少の保育士経験があれば常識として答えられるはずです。大切なことは、質問を想定して回答を準備しておくことです。
- 保育士として将来どうなりたいと考えていますか?
- 国にとって子供とはどんな存在だと思いますか?
- これからの保育業界はどうなると考えますか?
保育士が面接でよく聞かれることをざっと挙げましたが、質問の言葉が違うだけで共通する質問内容が多いことはわかったと思います。
そのため、すべての質問に対して自分なりの回答を用意するとちょっとした論文のようになりますね。後はこれらの回答を評価・判断してくれる人がいるとより自信を持てるはずです。
面接対策+面接同行してくれる転職エージェント
面接対策にはいくつかポイントがあります。ただしどこまで面接対策をするかは、転職エージェントによるので聞いてみないとわかりません。
- 面接先の保育園の情報を教えてくれる
- 履歴書や職歴書からポイントを教えてくれる
- 面接の質問に対する回答事例を教えてくれる
- 面接の練習相手をしてれる
- 面接に同行してくれる
転職サイト(ジョブメドレーや保育Fineなど)は面接対策をしないので注意してください。
転職エージェントには転職でもっとも大切な情報収集を任せられますし、面接対策も依頼できます。また求人探し、転職先との連絡、条件交渉などの手間や時間を削減できます。
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サイト名 | 公開求人 | 拠点数※ | 転職フェア | 担当者 | サポート | 口コミ |
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マイナビ保育士 | 20,060件 | 12拠点 | ○ | 4.8 | 4.7 | 4.8 |
保育士バンク | 17,677件 | 8拠点 | ◎ | 4.7 | 4.8 | 4.8 |
拠点数はサービス全体、またはグループ全体のものです。
上記は2022年3月時点のサイト内調査による数値、または予測数です。
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転職活動には基本的に転職エージェントを使いますが、転職サイトにも登録してください。ジョブメドレー保育士は以下の理由で登録しておくと便利です。
- 転職エージェントより求人数が多いため求人比較に便利
- 担当者からの電話連絡がないのでマイペースで活動できる
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それぞれのサービスの特徴は以下でまとめたので、転職を考えている人は参考にしてください。
保育士の面接でよく聞かれることは、前の園の退職理由&転職理由、子供の成長、保育士の役割と社会貢献、自身の能力、保育園への貢献に集約されます。
どれも事前の面接対策をすれば答えられる質問なので、準備を怠らないようにしましょう。