私立・公務員保育士のボーナス平均は？賞与なし・少ない保育園に不満の方へ

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普段の給料が安い保育士はボーナスに期待する。一方、ボーナスにあまり関心がない保育士もいます。その理由は、

など。ただこの考え方はもったいないです。これから就職・転職する人は、保育士のボーナスに希望を持ってください。

など保育士のボーナスに疑問がある人はこの記事を最後まで読んで、ボーナスの重要性やボーナスを増やす方法を理解してください。

Twitterなどを見るとボーナスに関する不満が溢れてますが、イメージだけで「どうせ保育士はボーナス少ないし……。」と思わず、ボーナスにこだわることが大切です。

ボーナスが多い保育園は給料やお休みなど他の待遇も良いため、保育士にとってボーナスは働きやすさの指標の一つにもなりますよ。

私立・公務員保育士のボーナスはいくら？平均額は？

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると、労働者全体の2019年の夏季ボーナスの平均支給額は38万1,520円、2018年の冬季ボーナスの平均支給額は38万654円です。

1年合計でボーナスの平均支給額は76万円です。「保育士のボーナスは平均よりだいぶ少ないんだろうなぁ。」と多くの人が思っているでしょう。

私立保育士のボーナス平均額は70万円

厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、私立保育士のボーナスの平均支給額は70万600円対象保育士25万6000人、平均年齢は36.7歳、平均勤続年数は7.8年）です。

単純にボーナス70万600円を月給24万4500円で割ると2.85ヶ月ですが、ボーナスは基本給計算なので、基本給の3.5ヶ月分が平均と予想（基本給20万円）します。

という人は年齢と経験による基本給の差、地域による給料の差、園長や主任保育士などの役職の差がボーナスに反映されることを考慮してください。

都道府県別で年収がもっとも高いのは東京で434万円、もっとも低いのは山形で312万円です（平成30年度賃金構造基本統計調査）。

また園長（施設長）の平均年収は679万円、主任保育士は507万円です。対して一般保育士の平均年収は362万円なので、ボーナスに差が出るのは当然ですね。

公務員保育士のボーナス平均額は158万円

一方公務員保育士には、勤勉手当と期末手当が6月と12月の年2回賞与として支給されます。

令和2年人事院勧告によると勤勉手当と期末手当の支給月数は平均4.45ヶ月分ですが、地方自治体毎に違っていて東京だと4.65ヶ月分など平均より多くなっています。

平成30年地方公務員給与の実態から計算すると、公務員保育士のボーナスの平均支給額は年間158万1642円なので私立保育士の倍以上です。

ちなみに以下は平成29年の練馬区の公務員保育士の平均ボーナス支給額です。ボーナスが179万円で年収678万円……公務員保育士恐るべし。

公務員保育士とは？気になる給料や待遇から私立保育士との違い、試験内容まで解説！｜保育士求人専門サイト ほいく畑

保育士と他の職業のボーナス比較

では、私立保育士と他の職業のボーナスを比較してみます（賃金構造基本統計調のデータ）。

このように保育士（幼稚園教諭）のボーナス平均額を他の業種と比較すると、保育士よりもボーナスが少ない職業もたくさんあることがわかりますね。

ボーナス平均が100万円を超えているのは、一級建築士、システムエンジニア、弁護士など給料が高いイメージの職業ばかり。一方、百貨店店員、美容師はボーナスなしの人も多そうです。

ちなみに幼稚園教諭のボーナスも保育士と同じくらいですね。こちらは私立の幼稚園教諭のボーナスですが、公立の幼稚園教諭も公務員保育士同等のボーナスをもらっています。

保育士がボーナスで得する基礎知識

あなたが今後も保育士を続けるなら、保育士のボーナスの基本を知るべきです。最低限以下のことを押さえてください。

保育士は必ずボーナスをもらえる？

ボーナスは必ずもらえるものと思っている人もいますが、一部でボーナスなしの保育園もあります。

反対に保育士はボーナスが少ない、ボーナスなしが当たり前だと思っている人もいますが、保育士のボーナスは労働者全体の平均とほとんど変わりません。

転職したい人は必ずボーナスあり・なし、あるならいくら・何ヶ月分などを確認してください。

また転職時はボーナスが4ヶ月分だとしても、業績悪化でボーナスが2ヶ月分になったり、ボーナスなしになることもあります。そのため、長く続いている保育園の方が安心できます。

ボーナスがもらえるか確認する方法は？

ホ－ナスがもらえるかどうかは、保育園毎に確認します。と言っても保育園に直接問い合わせるんじゃなく、求人票を見れば書いてあります。以下は保育士バンクの求人例です。

ボーナスありの保育園も検索できます。保育士バンクの場合は、こだわりの条件で「ボーナスあり」を選択して検索してください。

ボーナスが支給される時期はいつ？

保育園のボーナス支給時期がいつか、明確な決まりはありません。一般的には夏季賞与と冬季賞与の年2回で、夏のボーナスは6月or7月、冬のボーナスは12月支給が多いですね。

また、3月に期末手当や特別手当という名前でボーナスを支払う保育園もあります。期末手当は業績変動給になる場合が多いですね。

そのため夏季賞与、冬季賞与、期末手当で最大3回ボーナスが支給される保育園もあります。一方、夏季賞与のみ、冬季賞与のみ、期末手当のみという保育園もあります。

ボーナスは2回より3回の方がお得？

前述した通りボーナスの回数は一般的に夏季賞与、冬季賞与の2回ですが、期末手当や特別手当も含めて3回の保育園もあります。ただ、

は間違い。ボーナスが3回でも金額が多くなるわけじゃなく、ほとんどはボーナスを年3回（or2回+1回）に分けているだけです。

ただし株式会社などで復数の保育園を運営している場合、期末手当で業績に応じた分のボーナスが期待できる場合もあります。

保育士1年目でボーナスはもらえる？

保育士1年目でボーナスがもらえるか、いくらもらえるかは保育園の就業規則に記載されています。

賞与規定がある保育園では保育士1年目でもボーナスをもらえますが、4月に働き始めて3-4ヶ月後に夏季賞与なので1-5万円前後の寸志が多いですね。

1年目はボーナスなしで2年目からボーナス支給の保育園も多いので、求人票を確認してください。求人票に記載がなければ、保育園に確認しましょう。

わたしが知る限り、保育士1年目のボーナスで夏に通常通りもらえる話は聞いたことがありません。

パート保育士はボーナスがもらえる？

保育園の賞与規定は正社員に対してなので、パート保育士はボーナスなしの保育園が多いです。ただパート保育士でも3年目、5年目など節目に特別手当がもらえる保育園もあります。

わたしも今はパート保育士なので、年に1回ボーナス代わりに特別手当がもらえます。金額は寸志ですが、それでもありがたいことです。

派遣保育士はボーナスがもらえる？

派遣保育士は保育園ではなく、派遣会社に雇われています。そのため、保育園からボーナスはもらえません。ボーナスがもらえるかどうかは、雇われている派遣会社に確認してください。

産休・育休中もボーナスはもらえる？

基本的に産休・育休中でもボーナスはもらえますが、絶対ではないので就業規則を確認してください。

また出産手当金や育児休業給付金との兼ね合いが気になる人もいると思いますが、1年で3回以下のボーナスであれば算定に含めません。出産手当金や育児休業給付金は以下を参考にしてください。

地域によってもらえるボーナス額も違う？

都道府県によって、もらえるボーナスの平均金額も全然違います。以下は「令和2年賃金構造基本統計調査（厚生労働省）」のデータです。

項目頭に0が付いているのは桁数を合わせるため。

ボーナスがもっとも多いのは広島県で100.35万円、ボーナスがもっとも少ないのは福島県で40.99万円、その差は60万円近くもあります。

ボーナスはどうやって計算する？

ボーナスの支給額は「基本給×○ヶ月分」で計算します。この「○ヶ月分」が賞与規定で決められています。賞与規定は保育園毎に違うので、一律で計算できるわけではありません。

たとえば基本給18万円で規定2ヶ月分だと「18万円×2ヶ月＝36万円」、基本給16.5万円で規定2.5ヶ月分だと「16.5万円×2.5ヶ月＝41.25万円」となります。

この求人の赤矢印の部分を見てください。基本給は20.5-25.5万円なのでボーナスは少なくても「20.5万円×3ヶ月＝61.5万円」となり、年間で61.5万円のボーナスをもらえることがわかります。

わたしのボーナス不当に少ない……？

と疑う人もいますが、ボーナスの計算方法は就業規則に記載されますし、年金事務所に届け出るものなので不当に少なくすることはできません。

ただし特別手当など少額のボーナスの場合は、人によって金額を変えることは可能です。

今の保育園でボーナスは増やせる？

ボーナスの基本は「基本給×○ヶ月分」なので、昇給して基本給が上がればボーナスも増えます。つまり、基本給の昇給率が高い保育園だとボーナスは増えやすいことになりますね。

ボーナスで損しない保育士転職のポイント

保育園のボーナスで損したくない人は、以下を意識して求人を選んでください。

ボーナスが収入に占める割合を意識する

ボーナスは年収に占める割合が大きいです。たとえば保育士の平均年収は363万円（平成30年度）ですが、内訳は「年収363万円＝月収24.4万円×12ヶ月分+ボーナス70万円」です。

つまり年収の20％はボーナスなので、ボーナスなしになると年収は20％減ります。月収を20％カットされたら絶対辞めますよね。ところが、最初からボーナスなしの保育園で働く保育士もいます。

保育園からもらう給料は、必ずボーナスを含めて年収ベースで意識してください。月給だけを意識すると、ボーナスの重要性が薄れてしまいます。

ボーナスは3.5ヶ月分以上の保育園を選ぶ

年収に占めるボーナスの割合が理解できれば、ボーナスが多い保育園を選んだ方が良いとわかりますね。

先ほど話した通り、保育士のボーナスは基本給×平均3.5ヶ月分と予想しました。そのため、ボーナスを増やしたい人、年収を増やしたい人は基本給の3ヶ月分、できれば3.5ヶ月分以上の保育園を選びましょう。

「月給が高い」より「基本給が高い」保育園を選ぶ

「月給より基本給の方が大切！」「基本給○ヶ月分のインパクトはでかい！」この基本をわかってない保育士は意外と多いです。

どれだけ月給が高くても、基本給が高くないとボーナスは増えません。また、乗算する月数が少ないとボーナスは増えません。先ほどの保育士バンクの求人例を見てください。

基本給が「205,000円～255,000円」なので、ボーナスの最少額は「基本給20.5万円×3ヶ月分＝61.5万円」、最大額は「基本給25.5万円×3ヶ月分＝76.5万円」となり、15万円の違いがあります。

もしボーナスが3.5ヶ月分の場合、基本給が20.5万円でも「20.5万円×3.5ヶ月分＝76.5万円」になります。「基本給25.5万円×3ヶ月分」と同じ金額です。

基本給と○ヶ月分の2つが少し違うだけで、年収に大きく影響することがわかりますね。

ボーナスは必ず計算してください。「ボーナス50万円！」など固定の保育園もあります。50万円という数字のインパクトは大きいですが、私立保育園のボーナスは平均70万円です。

そのため「ボーナスは基本給×3.5ヶ月分」以上を探した方が、もらえる金額が多い可能性が高いんです。

ボーナスが高い保育園の待遇を確認する

保育園のボーナスを計算して平均より基準が高い求人を見つけたら、保育方針や働きやすさなども確認してください。

ボーナスが十分にもらえる保育園は運営に余裕があるだけじゃなく、保育士の待遇を向上させようとがんばっている保育園の可能性が高いです。

求人票でボーナスが計算できない場合もある

ボーナスは必ず計算しないといけませんが、以下の求人例を見るとわかる通りボーナスが計算できない場合もあります。

求人票でボーナスが計算できない事例1

上記は、月給が高い割に基本給が安いですね。またボーナスは年3回支給ですが、基本給の何ヶ月分なのか記載がありません。

求人票でボーナスが計算できない事例2

上記はボーナスが基本給の何ヶ月分か記載がないだけじゃなく、基本給の記載もありません。そのため、蓋を開けたらボーナスが30万円かもしれませんし、70万円かもしれません。

転職したい保育園のボーナスがいくらか知る方法

転職して収入を増やしたい人は、月給だけに注目してはいけません。大切なことは基本給がいくらか、ボーナスがいくらかを正確に把握することです。

もし求人票を見てボーナスが計算できない場合は直接保育園に電話をして聞くか、転職エージェントに調べてもらうしかありません。

給料やボーナスで失敗したくないなら、不明点は転職エージェントを通して保育園に質問しましょう。とくにボーナスは以下の点をしっかり確認してください。

転職エージェントを利用すれば求人探し、転職先との連絡、条件交渉などの手間や時間を削減できます。

選び方がわからない人は、わたしが使っていたマイナビ保育士と保育士バンクを使ってみてください。公開求人数、拠点数、評価は以下の通りです。

拠点数はサービス全体、またはグループ全体のものです。
上記は2022年3月時点のサイト内調査による数値、または予測数です。

マイナビ保育士は求人数が多く、保育園情報を網羅していることが特徴です。マイナビグループなので実績も豊富で、履歴書・面接対策、面接同行などサポートも手厚いですね。

保育士バンクは担当者に元保育士が多く相談しやすいことが特徴です。またWEB面接や転職フェアなどサポートの質が高く、非公開求人も多くて使いやすいです。

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転職活動には基本的に転職エージェントを使いますが、転職サイトにも登録してください。ジョブメドレー保育士は以下の理由で登録しておくと便利です。

それぞれのサービスの特徴は以下でまとめたので、転職を考えている人は参考にしてください。

給料が安いと言わる保育士だからこそ、月給以上にボーナスにこだわってください。それだけで年収が20万円、30万円変わる可能性があります。

もし今手取りが少ないことで悩んでいるなら以下が参考になります。なぜ手取りが安いのか、どうすれば手取りを増やせるかを解説しています。