この記事は約 9 分で読めます
本ページにはプロモーションが含まれます。働く保育園の場所を適当に決めてはいけません。保育園は地域毎に特徴が違います。特に都会の保育園と田舎の保育園の特徴を理解しておかないと、働き始めてから後悔するかもしれません。
現在わたしは田舎の保育園に勤めていますが、以前は都会の保育園に勤めていました。そのため、田舎と都会の保育園の特徴やメリット・デメリットはわかっています。
- 都会の保育園と田舎の保育園の違いは何?特徴を教えて。
- 東京の保育園で働きたいけど、生活費って高いよね?
- なんで若い保育士は東京の保育園がおすすめなの?
今回は働く場所で悩んでいる保育士のために、都会(主に東京)の保育園と田舎の保育園のメリット・デメリット、働き方の違いや特徴をわかりやすくお話しますね。
個人的には、若い保育士や移動リスクがない保育士は都会(できれば東京)の保育園がおすすめです。
わたしが東京の保育園をおすすめする理由、そして今田舎の保育園に勤めている理由も解説します。将来の方向性を決めたい保育士は、最後まで読んで参考にしてください。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
都会の保育園と田舎の保育園の特徴
- 都会の保育園の特徴
- 田舎の保育園の特徴
都会の保育園の特徴
待機児童問題があるため、都会の保育園は保育士不足で苦しんでいます。ただ保育士需要が高いため、待遇改善が進んでいるのも都会の保育園の特徴ですね。
保育士を呼び込むために自治体の補助金も多く使われ、小規模保育園や院内保育所、企業内保育所の数も増えています。保護者のニーズから24時間保育、夜間保育が多いのも都会の特徴です。
また保育園と言えば外で元気よく遊ぶ子供の姿を想像する人もいますが、土地の問題で園庭がない保育園も多いですね。田舎だとプレイルームや支援センターに近いイメージです。
都会では車通勤しづらいため、近場に小規模保育園がたくさんある方が便利です。そのため都会では田舎の保育園に比べて、保育士の働き方に多様性がある場所でもあります。
田舎の保育園の特徴
田舎の保育園は都会の保育園に比べて施設が大きく、園庭に遊具がたくさんあります。保育園には駐車場があり、車通勤の保育士も多いですね。離れた場所から子供を預けにくる保護者もたくさんいます。
保育園の雰囲気はのんびりしていて、保育士が急かされて働く意識は薄いかもしれません。ただその分仕事の効率化も遅く、非効率的な仕事が残業の原因になる部分もあります。
また、保守的で仕事が効率化されてないだけでなく、保育士の給料や待遇もなかなか改善しません。
昔ながらの保育園はワンマン経営が多く、「保育園とはこういうもの、保育士とはこういうもの」という固定概念を持っている園長が多いのかもしれないですね。
保育士が都会の保育園で働くメリット・デメリット
都会、主に東京の保育園で保育士が働くメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリットは効率化された保育園が多いこと
- デメリットはのんびりした雰囲気がないこと
メリットは効率化された保育園が多いこと
求人数が多いため転職しやすい
都会の方が保育士の求人倍率は高く、求人数も多いため、転職しやすいことは間違いないです。
2位:埼玉県|4.76倍
3位:大阪府|4.49倍
4位:広島県|4.49倍
5位:宮城県|4.38倍
保育士の平均年収が高い傾向がある
都会の方が保育士の給料は高い傾向があります。平均年収がもっとも高いのは東京都で434万円、もっとも低いのは山形県で312万円(平成30年度)。
2位:京都府|409.8万円
3位:千葉県|397.2万円
4位:神奈川県|384.3万円
5位:岡山県|384.3万円
保育士の待遇改善が進んでいる
都会では、複数保育園を運営する企業主導型保育園がいくつもあります。ICTを導入して効率化するだけじゃなく、少しずつ給料、仕事時間、福利厚生など保育士の待遇改善を実現しています。
小規模保育園が多いため残業が少ない
都会では小規模保育園が増えてます。小規模保育園は0-2歳児の乳児保育のため、大きな行事はしません。行事をしないため、残業が少ない保育士が増えています。
保育施設が狭いため子供に目が届く
都会の保育園は園庭がない+施設も狭いので、子供がどこにいてもすぐわかります。大規模保育園だと、子供が見当たらず冷や汗が出る経験をしますね。目が届く範囲に子供がいると安心します。
駅の近くにあって通勤しやすい
小規模保育園が多いため、駅の近くにある保育園も多いですね。都会ではなかなか車は持てませんが、電車を降りてすぐ保育園があるため通勤しやすいです。
上京をサポートする保育園も多い
保育士不足を解消するために、借り上げ社宅制度、引っ越し費用の負担、お祝い金など、地方からの保育士の上京をサポートする保育園も増えています。
デメリットはのんびりした雰囲気がないこと
転職が活発で保育士の入れ替わりが激しい
都会の保育園は転職が活発で入れ替わりが激しく、保育士同士の連携が取りづらい場合があります。また保育士経験が少ない人も多く、教育などで手間が取られることも多いですね。
余裕を持った保育の仕事ができない
都会の保育園は効率化が進んで働きやすいですが、やることが決まっているため常に忙しい環境です。また、子供を預けたいという問い合わせも多いので、その業務に追われることがあります。
保育現場を知らない責任者がいる
保育施設運営会社から責任者として園長が出向していたり、本部から保育現場に指示が来ることもありますが、保育現場を知らない責任者と保育士の感覚にズレがあるとストレスを感じます。
通勤ラッシュに巻き込まれやすい
都会の保育園は駅の近くにあることが多いので、通勤はほぼ電車です。もちろん通勤ラッシュに巻き込まれることが多く、慣れてないと通勤だけで疲れてしまいます。
保育士が田舎の保育園で働くメリット・デメリット
保育士が田舎の保育園で働くメリット・デメリットは以下の通りです。
- メリットは園の雰囲気がのんびりしていること
- デメリットは転職やキャリアアップが難しいこと
メリットは園の雰囲気がのんびりしていること
縁故やツテの採用・昇級は当たり前
田舎の保育園は縁故やツテがあると就職・転職しやすいですね。主任保育士も園長のツテが多いです。人の縁故採用は良い感じはしませんが、対象が自分だとラッキーと感じます(^_^;)
園庭が広いので思いっきり遊べる
田舎の保育園は園庭が広く、遊具も多いので、子供たちと思いっきり遊べます。園庭で遊ぶときは、子供の危険に目を光らせておけばよいので、心は割と落ち着きます。
保育園の雰囲気がのんびりしている
都会の保育園と違って、子供のやりたいことをやらせるため、保育園の雰囲気は比較的のんびりしています。教育に力を入れて欲しいという保護者も少ないですね。
車や自転車で自分のペースで通勤できる
田舎では郊外や駅からちょっと離れたところに保育園があるので、車や自転車通勤が多いです。もちろん出勤時間は決まってますが、自分のペースで通勤できるので気持ちは楽です。
都会に比べて生活費が安い
田舎は都会に比べて生活費が安いです。とくに住居費は数倍違います。田舎で3-4万円の物件も地方都市で6-7万円、東京で10万円近くになるため、住居費で年間80-100万円変わる場合もあります。
デメリットは転職やキャリアアップが難しいこと
求人数が少なく転職しにくい
田舎は保育園が少ないため求人数も少なく、転職しにくい環境です。そのため保育園に不満があっても、他になかなか理想の転職先が見つかりません。
給料が安い傾向がある
都会と比べると田舎の保育園は給料が安く、キャリアアップ研修も浸透していません。また田舎の保育園は家族経営も多く、役職は親族が占めています。そうなると、キャリアアップは期待できません。
昔ながらの待遇で改善されない
保育士の待遇はどんどん良くなっていますが、田舎の保育園は昔ながらの待遇が当たり前なので、今どきの休暇制度が取り入れられてなかったり、給料もなかなか上がりません。
ICTなど効率化の取り組みが遅い
田舎では長く続く昔ながらの保育園が多く、運営方法もなかなか変わりません。そのためICTなど効率化の取り組みが遅く、働き方の時間効率が悪くなりがちです。
老朽化した保育園が多い
田舎は何十年も前に建てられた保育園が多く、設備などの使い勝手が悪いことがあります。また改築を繰り返すため、「お金がないのよー。」が口癖の園長もいます(給料を上げない口実)。
東京の生活は大変?田舎と東京の生活費の違い
2017年総務省統計局の調査から、それぞれの地域でかかる生活費がいくらなのか見てみましょう。
地域 | 北海道・東北 | 関東 | 北陸・東海 | 近畿 | 中国・四国 | 九州・沖縄 |
---|---|---|---|---|---|---|
食費 | 3万6,616円 | 4万3,206円 | 3万8,056円 | 4万1,492円 | 3万6,298円 | 3万3,442円 |
光熱費 | 1万5,211円 | 1万464円 | 1万1,009円 | 1万959円 | 1万1,505円 | 1万1,416円 |
交通費 | 3,412円 | 5,576円 | 4,260円 | 4,203円 | 3,668円 | 3,442円 |
交際費 | 1万3,059円 | 1万5,792円 | 1万6,148円 | 1万5,839円 | 1万4,718円 | 1万8,948円 |
合計 | 6万8,298円 | 7万5,038円 | 6万9,473円 | 6万9,493円 | 6万6,189円 | 6万7,248円 |
住居にかかる費用はピンキリなので省きましたが、生活費は意外と金額差がありません。関東でも東京だと少し高いかもしれませんが、それでも何万円も変わらないと思います。
差があるのはやっぱり家賃ですが、東京の保育園で借り上げ社宅制度があれば居住費はほぼ無料です。
借り上げ社宅制度を知らない人は損をしています。簡単に言うと、借り上げ社宅制度がある保育園に転職すれば、8万円ほどかかる家賃がゼロ円になる(8.2万円の家賃補助と同様)というもの。
そう考えると東京で転職するのは、金銭面でも生活面でもかなり充実するんじゃないかと思います。借り上げ社宅制度の詳細は、以下を参考にしてください。
20-30代の保育士は田舎より東京がおすすめ!
都会と田舎の保育園のメリットデメリットを比べて、自分がどちらに向いてるかイメージできましたか。
個人的には都会と田舎のどちらの保育園が良いかを考えるより、冒頭で話した通り今なら保育士は東京で働く方が圧倒的におすすめかと。
転職エージェントの選び方がわからない人は、わたしが使っていたマイナビ保育士と保育士バンクを使ってみてください。公開求人数、拠点数、評価は以下の通りです。
サイト名 | 公開求人 | 拠点数※ | 転職フェア | 担当者 | サポート | 口コミ |
---|---|---|---|---|---|---|
マイナビ保育士 | 20,060件 | 12拠点 | ○ | 4.8 | 4.7 | 4.8 |
保育士バンク | 17,677件 | 8拠点 | ◎ | 4.7 | 4.8 | 4.8 |
拠点数はサービス全体、またはグループ全体のものです。
上記は2022年3月時点のサイト内調査による数値、または予測数です。
マイナビ保育士は求人数が多く、保育園情報を網羅していることが特徴です。マイナビグループなので実績も豊富で、履歴書・面接対策、面接同行などサポートも手厚いですね。
保育士バンクは担当者に元保育士が多く相談しやすいことが特徴です。またWEB面接や転職フェアなどサポートの質が高く、非公開求人も多くて使いやすいです。
-
マイナビ保育士[公式]
全国的に求人が多く、とくに関東の転職に必須!保育園情報を網羅していてサポートも◎
» マイナビ保育士の口コミを見る -
保育士バンク[公式]
担当者は元保育士が多く相談しやすい。転職フェアなどサポートも充実。地方求人も◎
» 保育士バンクの口コミを見る
転職活動には基本的に転職エージェントを使いますが、転職サイトにも登録してください。ジョブメドレー保育士は以下の理由で登録しておくと便利です。
- 転職エージェントより求人数が多いため求人比較に便利
- 担当者からの電話連絡がないのでマイペースで活動できる
- スカウトメール機能で保育園からのスカウトが期待できる
それぞれのサービスの特徴は以下でまとめたので、転職を考えている人は参考にしてください。
ちなみにわたしは東京など関東で働いてから、現夫と結婚して地元に帰り、子育て時間を大切にするためにパート保育士を選択しました。
東京の一人暮らしで生活力が身につき、私生活も充実していたので、上京して良かったと思います。田舎暮らしはいつでもできます。若い保育士は東京で公私両面が充実するようがんばってください。
上京の具体的なメリットを知りたい人は、以下を参考にしてください。