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本ページにはプロモーションが含まれます。働く女性が増え、子供を気軽に預けられる託児所需要が高まっています。以前は数も少なく設備も整っていなかったため、保育士の託児所転職は避けられがちでした。
最近は保育設備が整った託児所が増えてますし、保育士のスキルが発揮できて給料など待遇も悪くないので良い転職候補です。
ただし託児所と保育園の違い、働き方、給料などを押さえないと、間違った求人選びをしてしまいます。
- 託児所ってどんな仕事内容?給料はいくらもらえる?
- 託児所で働くには資格が必要?保育士資格でもいいの?
- 託児所と保育園の具体的な違いって何があるの?
- 保育士が託児所に転職するメリットデメリットを教えて。
- わたし託児所に向いてるかな?求人の選び方を知りたい。
など託児所への転職に興味がある人は、この記事を最後まで読んでください。
託児所の仕事内容や給料、託児所と保育園の違い、保育士が託児所に転職するメリット・デメリットなどを詳しく解説します。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
託児所とは?託児所と保育園の違いは?
- 託児所は認可外の保育施設
- 託児所と保育園の仕事内容・施設の違い
- 託児所の施設形態はたくさんある
託児所は認可外保育施設
託児所が子供を一時預かりする施設と考える人には、託児所と保育園は別物に感じるでしょう。
ただ託児所の分類は認可外保育施設の一種なので、託児所も保育園もどちらも同じ保育施設です。○○保育園という名前の託児所もあります。
実は企業内保育所、院内保育所の多くは認可外保育施設の託児所として運営されています。そのため、託児所には以下2つの役割があります。
- 保育園のように決まった人が月極で子供を預ける「月極保育」
- 必要な人が一時的に子供を預ける「一時預かり保育」
世間一般では「一時預かり保育」が託児所のイメージだと思いますが、認可保育園のように月極で保育を行う託児所も多いです。
託児所と保育園の仕事内容・施設の違い
託児所も保育園も子供を預ける施設なので、どちらの仕事内容も0歳児は授乳やおむつ替え、1-2歳児は生活補助、3歳児以降は生活支援をすることは変わりません。
それ以外に託児所と保育園には、主に以下の違いがあります。
託児所と保育園に子供を預ける条件の違い
- 保育園は、保護者の仕事や病気などで子供の保育ができない場合に預ける保育施設
- 託児所は、保護者が仕事や病気などの理由がなくても子供を預けられる保育施設
託児所と保育園が子供を預かる目的の違い
- 保育園は子供を安全に預かり、生活習慣や集団生活を教育する目的
- 託児所は子供を安全に預かり、年齢に合わせたお世話をすることが目的
託児所と保育園で預かる子供の年齢の違い
- 保育園に預ける子供の年齢は、0歳-5歳までが対象
- 託児所に預ける子供の年齢は、一般的には0歳から小学生ごろまで
託児所と保育園の子供の預かり時間の違い
- 保育園の預かり時間は8時間から11時間(保育短時間と保育標準時間)で、開園時間は7時-19時
- 託児所の預かり時間に決まりはない
託児所の施設形態はたくさんある
託児所は保育園のように独立した託児所、保育園に併設した託児所、企業内・病院内・デパートなど施設内に併設された託児所、一時的に設置された託児所など種類が豊富です。
- 独立型託児所
- 保育園併設託児所
- 企業内託児所(企業内保育所)
- 病院内託児所(院内保育所)
- 商業施設内託児所
- 一時託児所
企業内託児所(企業内保育所)、病院内託児所(院内保育所)の中には認可園として運営されている施設もあります。
最近は美容院内の託児所が増えてますね。またライブやショッピングモールイベントなど決まった時間だけ子供を預けられるイベント保育も増えています。
保育士が託児所で働くメリット・デメリット
もし保育士が託児所で働くと以下のメリット・デメリットがあります。まずはデメリットから。
保育士が託児所で働くデメリット
- パートが多く正社員募集が少ない
- 保育の経験不足のスタッフが多い
- スタッフが足りない託児所も多い
- キャリアアップの経験を積めない
- 雇用が安定しない託児所もある
パートが多く正社員募集が少ない
託児所求人はパートが多く正社員募集が少ないので、正社員として託児所で働きたい人のハードルは少し高くなります。
保育の経験不足のスタッフが多い
託児所で働くスタッフは保育経験がない人もいるので、保育士の目から見ると子供のお世話や対応でハラハラすることがあります。
スタッフが足りない託児所も多い
保育環境や設備が整っている託児所もあればそうでない託児所もあります。また基準もゆるいので、子供に対して配置スタッフが足りずにギリギリで回していることもあります。
キャリアアップの経験を積めない
託児所は認可外保育施設なので、保育士のキャリアアップに必要な保育経験年数には換算されません。キャリアアップについては後ほど補足します。
雇用が安定しない託児所もある
特に一時預かり保育が多い託児所は不安定なので、数年後に閉鎖されることも珍しくないです。そのため託児所に転職しても、雇用が安定しない可能性があります。
保育士が託児所で働くメリット
- 保育士経験があると優遇されやすい
- 勤務時間の融通が効きやすい
- 残業や持ち帰り仕事はほぼない
- 体力に不安があっても働ける
保育士経験があると優遇されやすい
託児所で働くために特別な資格は必要ありません。それどころか保育士資格さえ必要ありません。
ただ保育士資格、保育経験がある人は優先的に採用されますし、正社員求人も保育士資格持ちが条件のことが多いです。
勤務時間の融通が効きやすい
正社員の勤務時間は託児所の体制とシフトによりますが、パートの場合はシフト関係なく勤務時間の融通は効きやすいです。ただし託児所は人数が少なく、交代が難しい場合もあります。
残業や持ち帰り仕事はほぼない
託児所は基本的に大きな行事がありません。また大規模保育園に比べて書き物も少ないので、残業や持ち帰り仕事が少ないこともメリットです。
書き物の基本は「連絡帳」「保育日誌」「園だより」「月案、週案、日案」「児童票」ですが、何をどこまで書くのかは施設によります。
体力に不安があっても働ける
託児所で預かる子供の年齢に決まりはありませんが、0-2歳が中心の託児所(認可外保育園)が多いので体力に不安があっても働けます。
託児所の仕事内容や給料、働く時間は?
託児所で実際に働く場合に、仕事内容や給料など想定される疑問について回答します。
- 託児所の仕事内容は?
- 託児所の給料はいくらくらい?
- 託児所の勤務時間は?
託児所の仕事内容は?
託児所の仕事内容は月極保育だと保育園に近いですが、一時預かりの託児所は毎回子供が変わるので徐々に子供に慣れるんじゃなく、都度子供に触れ合う対応が必要です。
基本は赤ちゃんならミルクや離乳食、おむつ交換、時間に合わせた昼寝、幼児ならお散歩や遊びの提供など保育士なら問題なくできることばかりです。
託児所の給料はいくらくらい?
託児所の給料や勤務時間帯を知りたい人は、転職サイト・転職エージェントで求人を検索してください。以下は保育士バンクで調べた託児所の求人例です。
正社員の月給は18万円~が多いので、保育士よりは少し低いイメージですね。ただボーナスもありますし、手当が豊富な施設もあります。もちろん正社員なら昇給もあります。
託児所A | 託児所B | 託児所C | |
---|---|---|---|
月給 | 190,000円~260,000円 | 180,000円~ | 180,000円 |
勤務時間 | 7:00~19:00の間でシフト制 | 7:00~22:00の間でシフト制 | 9:30~19:30の間でシフト制 |
賞与 | 2か月 | あり | 10万円 |
休暇 | 年間休日111日 | 日曜日・年末年始など | 完全週休2日制 |
待遇 | 退職金制度 各種祝い金 制服貸与 給食ありなど |
通勤手当 など |
通勤手当 制服貸与 美容代社割 など |
待遇面だと託児所Aが良いですね。Aは独立した認可外保育園でボーナスや休暇も整っています。託児所B、託児所Cは美容院の施設内託児所で、スタッフやお客さんの子供を預かる仕事です。
上記から、一般保育園並みの給料を望むなら月極保育の認可外保育園、もう少し気楽に働くなら美容院や施設内の一時預かり保育をする託児所ということになります。
託児所の勤務時間は?
上記の通り、託児所は施設形態や設置場所によって開所時間が違います。そのため、複数の変則的なシフトで働くことになります。
ただ託児所にはほぼ行事がありません。とくに一時預かり保育を提供している託児所は時間管理なので、残業も少ない施設が多いですね。
託児所求人に向いている保育士・向いてない保育士
基本的に保育士経験があれば、託児所への転職は難しくないと思います。一方、保育士だからこそ託児所に転職しない方が良い人もいます。
託児所求人に向いている保育士
託児所に向いている保育士は、保育関係の仕事がしたいけどブランク明けや体力が心配な保育士、給料や働く時間などを見直したい中堅以上の保育士です。
- 待遇を見直したい中堅~ベテラン保育士
- ブランク明けの保育士
- 体力が心配な保育士
- 保育士資格を活かしたい保育士
また保育士資格があると転職や待遇面で有利なので、資格を活かしたい人にも良いですね。また保育士資格がなくても、子供と関わる仕事をしたい人にも向いています。
一言で託児所と言っても施設形態が違うので、まずはその託児所の仕事内容や待遇を知ることが大切ですね。
託児所求人に向いてない保育士
託児所に向いていない保育士は、まだ保育士としてキャリアアップできる年齢、環境の保育士です。
- 保育士としてキャリアアップしたい保育士
- 20代など若い保育士
- 長く安定して働きたい保育士
保育士のキャリアアップに興味がない人に託児所は良い選択肢ですが、20代の保育士は今からキャリアアップできるので、まず保育園でがんばれば良いと思います。
また、託児所は税金で支えられている認可保育園よりも経営が安定しないので、長く安定して働きたい保育士には向いてないかもしれません。
おすすめの託児所転職は病菌・企業など施設内求人
おすすめの託児所求人は、大手の企業内託児所求人や大規模施設内の託児所求人です。理由は雇用が安定していること、残業が少なく勤務時間もきっちりしていること、給料がそこそこもらえることですね。
託児所は種類によって働き方が違うので、求人票だけで判断してはダメです。転職エージェントに依頼して、託児所の施設概要や特徴を調べてもらいましょう。
転職でもっとも大切な情報収集は転職エージェントに任せましょう。また転職エージェントを利用すれば求人探し、転職先との連絡、条件交渉などの手間も削減できます。
選び方がわからない人は、わたしが使っていたマイナビ保育士と保育士バンクを使ってみてください。公開求人数、拠点数、評価は以下の通りです。
サイト名 | 公開求人 | 拠点数※ | 転職フェア | 担当者 | サポート | 口コミ |
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マイナビ保育士 | 20,060件 | 12拠点 | ○ | 4.8 | 4.7 | 4.8 |
保育士バンク | 17,677件 | 8拠点 | ◎ | 4.7 | 4.8 | 4.8 |
拠点数はサービス全体、またはグループ全体のものです。
上記は2022年3月時点のサイト内調査による数値、または予測数です。
マイナビ保育士は求人数が多く、保育園情報を網羅していることが特徴です。マイナビグループなので実績も豊富で、履歴書・面接対策、面接同行などサポートも手厚いですね。
保育士バンクは担当者に元保育士が多く相談しやすいことが特徴です。またWEB面接や転職フェアなどサポートの質が高く、非公開求人も多くて使いやすいです。
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マイナビ保育士[公式]
全国的に求人が多く、とくに関東の転職に必須!保育園情報を網羅していてサポートも◎
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保育士バンク[公式]
担当者は元保育士が多く相談しやすい。転職フェアなどサポートも充実。地方求人も◎
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転職活動には基本的に転職エージェントを使いますが、転職サイトにも登録してください。ジョブメドレー保育士は以下の理由で登録しておくと便利です。
- 転職エージェントより求人数が多いため求人比較に便利
- 担当者からの電話連絡がないのでマイペースで活動できる
- スカウトメール機能で保育園からのスカウトが期待できる
それぞれのサービスの特徴は以下でまとめたので、転職を考えている人は参考にしてください。
保育園より働きやすい託児所はたくさんありますが、人気の託児所は正社員採用が少ないことが難点です。給料も重視したい保育士には保育園より選び方が少し難しいので、慎重に求人を選びましょう。