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「勤務時間が長い……。」「休憩時間も気が休まらない……。」「朝が早くてつらい……。」など、今の保育園に不満を感じるなら、働き方を変えられないか考えてみましょう。
保育士の働き方は、勤務体系を見直すことで勤務時間、出勤時間などが変わります。勤務時間や出勤時間が変われば、働きやすさも変わります。
今の保育園に働きにくさを感じている人は、勤務体系を見直して働きやすくならないかを考えて、それでもダメなら他に働きやすい保育園がないか探してみれば良いと思います。
ではどのように勤務体系を見直せば良いのか、わかりやすく解説しますね。
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保育士歴20年以上。幼稚園、保育園、こども園など転職して、述べ500人以上の園児を保育し、ママ・パパの相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
保育士の勤務時間と働き方の種類
一般的な保育園は、朝7時から夜7時まで12時間ほど開園しています。保育士はこの12時間(+閉園業務の1時間)の中で、シフト制または固定時間勤務で8時間働くことが基本です。
正社員や派遣保育士の多くはシフト制で働き、パート保育士はシフトまたは固定時間勤務、アルバイトは固定時間勤務で働くことが多いですね。それでは、シフト制と固定時間勤務の特徴を見ていきます。
保育士のシフト制の働き方
多くの保育園では、「早番」「中番」「遅番」で3段階の保育士のシフトが組まれています。シフトは保育園の開園時間によって変わりますが、一般的には以下の時間が基準になります。
早番シフトの事例:7時-16時勤務
早番の保育士は、子供が登園する前に受け入れ準備があります。そのため、開園10分以上前に出勤することが多いですね。このあたりは、保育業界では暗黙のルールです。
わたしが早番勤務をしていたときはどの保育園も10分前出勤が普通でしたが、友人は30分前出勤という極端な保育園に勤めていました。その保育園では、早番用の朝礼や準備などがあったそうです。

中番シフトの事例:9時-18時勤務
中番の保育士は、ある程度早番が落ち着いた9時前に出勤します。ただ中番シフトの開始時間は、保育園の場所や状況によって変わる場合があります。
たとえば郊外の保育園では子供の受け入れ時間がもっとも多い時間が8時前後なので8時-17時勤務、一方街中の保育園では9時前が多くなるので9時-18時勤務が多い傾向があります。

遅番シフトの事例:11時-19時~勤務
遅番の保育士は、保護者が子供を迎えに来るまで待つ必要があります。保護者にトラブルがあると1時間以上遅れることもあるので、帰りが遅くなる覚悟は必要です。
遅番シフトは、その保育園の延長保育の時間帯によって変わります。遅い延長保育をしていない保育園の場合は、遅番シフトが10時-18時などになります。
また、遅番シフトは残業に巻き込まれやすい時間帯でもあります。他の保育士が残業で残っていると、なんとなく自分も残らないといけない気持ちになる人もいますね。

保育士の固定時間勤務の働き方
固定時間勤務とは、9時-16時、10時-17時など普段の働く時間が決まっている働き方のことです。
固定時間勤務はパート保育士に多い勤務形態で、保育園とパートの都合を合わせて働く時間が決められます。そのため、午前勤務、午後勤務など勤務時間は変則的です。
時短勤務を利用する保育士や事情がある保育士などは固定時間勤務もありますが、通常は正社員が固定時間勤務で働くことは少ないです。
また固定時間勤務と言っても、フレキシブルに時間を変更できる保育園もあります。わたしも基本は固定時間勤務ですが、忙しい時期や欠員が出たときはヘルプで早番・遅番シフトに入るイメージです。
延長保育・夜間保育・早朝保育の働き方
私立保育園では延長保育を実施していることが多いですね。また、東京など人口が密集した都市部では、夜間保育や早朝保育も実施されています。
今の保育園は延長保育があることが普通だと思えば良いですが、夜間保育・早朝保育は保育園の勤務形態を調べてから選ぶことで、ある程度理想の働き方を目指すことは可能です。
延長保育の勤務時間
延長保育は19時までの保育園が多いので、遅番シフトで対応することがほとんどです。保育標準時間以降の延長保育時間は、担当保育士に手当がつくことが多いですね。
夜間保育の勤務時間
夜間保育は、保育園によって19時以降22時ごろまで開園しています。そうなると遅番シフトでは対応できないので、交代制で対応することになります。
22時以降の深夜保育や24時間保育を行う保育園もあり、その場合は夜間専任の保育士を雇って運営することになります。そのため、昼間の保育士にはほぼ関係ありません。
もちろん夜間保育を担当する保育士には、通常の給料の他に夜勤手当や深夜割増がつきます。
早朝保育の勤務時間
早朝保育は6時開園の保育園が多いので、早番シフトの保育士が対応することが多いです。早朝保育も延長保育の1つなので、担当保育士に手当がつくことが多いです。
また、朝の早い時間にピンポイントで働くパート保育士を当てて、固定勤務時間にすることも多いです。

保育士の勤務時間や休憩・休みに関する疑問・質問
- 一般的な保育士の休憩時間のとり方は?
- 自発的な持ち帰り仕事は残業扱いになる?
- 保育士の残業って月平均で何時間?
- 保育士の年間休日って平均何日くらい?
- 保育士の有給休暇って平均何日くらい?
一般的な保育士の休憩時間のとり方は?
保育士に限らず、労働基準法では勤務時間が6時間以上8時間未満の場合は最低45分、8時間を超える場合は1時間以上の休憩を与えなければいけないと定められています。
そのため、昼食時間やお昼寝時間を休憩時間にあてる保育園は多いですね。ただ休憩時間と言っても、保育士が本当に休めているかが問題です。多くの保育園では、労働基準法違反をしています。
休憩時間とは保育士が自由に使える時間のことです。昼食時間やお昼寝時間を自由に使える保育士は、ほとんどいませんよね。保育士の理想的な休憩時間や休憩のとり方は以下を参考にしてください。
自発的な持ち帰り仕事は残業扱いになる?
勤務時間内に仕事が終わらなくて、仕事を持ち帰る保育士は8割以上います。持ち帰り仕事は、労働基準法では残業時間の扱いになります。
ただし、残業代を請求するためにはいくつかの条件が必要です。業務命令による持ち帰りなら残業代を請求しても角は立ちにくいですが、自発的な持ち帰りは、園長などに事前の確認が必要です。
持ち帰り仕事で残業代を請求したい人、持ち帰り仕事をなくしたい人は、以下を参考にしてください。
保育士の残業って月平均で何時間?
厚生労働省によると、保育士の残業時間の平均は月4時間です。「それ嘘でしょ?」と思う人は多いですよね。諸説ありますが、保育士の残業時間は月間40時間ほどと言われています。
残業時間が現場の保育士の感覚とずれているのは、「残業代を払った時間」で統計をとっているからです。つまり、残りは全てサービス残業です。これがまかり通っている保育園では残業代が出ません。
もちろん以下のように、保育士に残業をさせない、残業代はしっかり払うという保育園もあります。
ただし、残業代を請求するためには難しい条件クリアが必要です。命令による持ち帰りなら残業代を請求しても角は立ちにくいですが、自発的な持ち帰りの場合は、園長などに事前の確認が必要です。
保育士の年間休日って平均何日くらい?
保育園の年間休日は平均105日前後です。ただし、96日未満の保育園もあれば、120日以上の保育園もあります。そのため、休日を増やしたい人は保育園の選び方が大切です。
ただし、保育園の年間休日も大切ですが、どのような休暇制度があるか、どれくらい休みが取りやすいかの方が大切です。保育園の休暇制度や休みのとりやすさを知りたい人は以下を参考にしてください。
保育士の有給休暇って平均何日くらい?
保育士の有給休暇は特別ではなく、他の業種と同じ日数付与されます。正社員の有給休暇数の基本は以下の通りで、パート保育士なども所定労働日数で有給休暇が付与されます。
- 勤続6か月で有給休暇数を10日付与
- 勤続1.5年で有給休暇数を11日付与
- 勤続2.5年で有給休暇数を12日付与
- 勤続3.5年で有給休暇数を14日付与
- 勤続4.5年で有給休暇数を16日付与
- 勤続5.5年で有給休暇数を18日付与
- 勤続6.5年で有給休暇数を20日付与
ただ「有給が消化できない……。」と嘆く保育士の話もよく聞きますよね。保育士がスムーズに有給消化するためには、いくつかのポイントがあります。詳細は以下を参考にしてください。

保育士が理想の勤務時間で働くコツ
では、「保育士の勤務時間と働き方の種類」「保育士の勤務時間や休憩・休みに関する疑問・質問」を踏まえて理想の勤務時間で働きたい場合に、どんな保育園のどんな勤務形態を選べば良いか考えます。
- 夜遅い時間まで働きたくない保育士
- 朝早い時間は働きたくない保育士
夜遅い時間まで働きたくない保育士
延長保育がない保育園で働く
子供の関係で17時以降は勤務が難しいなど、遅くまで働きたくない保育士は、延長保育がない保育園を選びましょう。延長保育がない保育園なら、遅番シフトでも正社員として働ける可能性があります。
ただし、延長保育がない保育園は全体の1-2割ほどしかなく、都会だと探すのは難しいです。
パート保育士・派遣保育士として働く
延長保育がある保育園でも、固定時間制のパート保育士や派遣保育士なら、遅くまで働く必要はありません。最初に要望として、「子供の関係で17時までの勤務でお願いします。」など要望を伝えてください。
残業が少ない保育園で働く
遅番シフトは許容できても、残業ができない人は、行事や書き物が少なく、働く時間がある程度決まっている企業内保育所や認可外の託児所で働きましょう。
ただし、認可外保育所はこれからキャリアアップしたい保育士、長く安定して働きたい保育士には向いていません。詳しくは以下を参考にしてください。
朝早い時間は働きたくない保育士
朝が弱い人や保育園までの距離が遠い保育士は、早番シフトを避けたいと思いますよね。
パート保育士・派遣保育士として働く
先ほどと同じで、パート保育士・派遣保育士なら固定時間制なので朝早い時間は働かなくてすみます。
定時が遅めの企業内保育所で働く
こちらも先ほどと同じで、定時が遅めに設定されている企業内保育所で働くと良いでしょう。企業内保育所は、主に社員の子供を受け入れる保育園なので、勤務時間が限定されていることが多いです。
ただし早番シフトの朝が遅めということは、遅番シフトの時間も遅めになる可能性はあります。
なるべく近くの保育園で働く
保育園までの距離が遠い人は、近くの保育園に移る方法もあります。保育士の平均通勤時間は40分前後なので、それよりも短い時間で通えるなら、早番シフトでも体感的にきつくはないですね。
ただし、保育園の距離が近いことはデメリットもあります。詳しくは以下を参考にしてください。


わたしは今の保育園が気に入っているので、転職をする気はありません。ただ、子供のお迎えがあるので遅い時間まで働けません。そのため勤務時間は減りますが、固定時間制でパート保育士をしています。

理想の保育園はどうやって探せば良い?
今の保育園で理想の働き方ができない人は、理想の保育園を探しましょう。保育士が理想の保育園で働くことは難しくありません。なぜなら、全国には数万件単位の保育士求人があるからです。
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