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本ページにはプロモーションが含まれます。保育士は特殊な能力が必要な仕事ではありません。保育士資格を取得すれば誰でも保育士になれます。ただそれでも保育士の資質を持っている人・持っていない人がいます。
わたしが考える保育士の資質は「子供が好きなこと」です。
資質とは生まれつきの性質や天性の特徴という意味です。もちろん初めは子供が苦手だと思っていたけど、子供に触れるようになって子供好きに気付いた人も、保育士の資質があるということです。
一方、子供が好きでも保育士に向いてる人・保育士に向いてない人がいます。「子供は好きだけど、保育士辞めたい……。」などの悩みがある人は、「保育士に向いてる・向いてない」が絡んでいます。
- 保育士に向いてる人、向いてない人の特徴とか性格を知りたい。
- 保育士を続けるために身につけた方がいい必要な能力ってある?
- 保育士に向いてないかも……って思ったらどうすればいいのかな?
保育士に向いている・向いてないは人それぞれですが、子供が好きで保育士を続けたい人は向き・不向きがわかれば不向きな特徴や性格を変えることも可能です。
さらに保育士を長く続けたいなら、保育士として身につけた方が良い能力もあります。
そこで今回は保育士に向いてる人・保育士に向いてない人の特徴や性格、今後保育士として活躍するために身につけた方が良い能力についてお話します。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
保育士に向いてる人の特徴・性格
保育士に向いてる人は、今の時点で以下の特徴や性格の人です。
- 体力に自信がある
- コミュニケーション能力がある
- 感受性が高い
体力に自信がある
0-2歳児はずっと抱っこ・おんぶしっぱなしです。抱っこはコツをつかめば長時間できますが、それでも何時間も抱っこすると疲れます。
3-6歳児は園庭などでいっしょに走り回ります。「子供でしょ?」と舐めてはいけません。保育士1人 VS 子供10人とか普通なので。しかも、油断すると3-4人同時に飛びついてきます。
もちろん後天的に体力をつけることもできますが、そもそも年齢的なことも考えると体力に自信がある人は保育士に向いていると言えます。
コミュニケーション能力がある
コミュニケーション能力が高い人は、保育士に向いています。子供だけじゃなく、同僚や上司、保護者に好かれる保育士は保育にもやりがいを感じるはずです。
一方、保育士は人間関係が悪いと続けられない仕事です。人間関係は、一度崩れてしまうと改善は難しいですよね。そのため、人間関係が崩れないコミュニケーション能力が必要なんです。
感受性が高い
斜に構える性格より、子供や保護者の気持ちに寄り添って泣いたり、笑ったり、ときには怒ったりなど、喜怒哀楽がはっきりしていて感受性が高い人は保育士に向いています。
たとえば、保育園を嫌がってた子が卒園式でお手紙をくれたり、寂しいと泣いてくれたときは「保育士やっててよかった。」と思えます。この体験がモチベーションになります。
保育士に向いてない人の特徴・性格
保育士に向いてない人は、今の時点で以下の特徴や性格の人です。
- 病気がち・体が弱い
- 重度の腰痛・肩こり持ち
- 汚れるのがいや・潔癖症
- 短気・感情が顔に出やすい
病気がち・体が弱い
体が弱い人は、毎日全力でぶつかってくる子供の相手は辛いかもしれません。風邪をひきやすい人も子供と接触頻度が少なくなるので難しいですね。
保育士になりたい一心で健康面に気をつけ、それなりの準備をすればカバーできる要素です。
重度の腰痛・肩こり持ち
子供を相手にすると中腰になります。そのため、保育士は腰痛持ちが多いです。椎間板ヘルニアやぎっくり腰などになると、保育士を続けるのは難しいと思います。
また子供を抱っこするので、肩こりも多いです。慢性的な肩こりから頭痛持ちにもなります。腰痛・肩こり・頭痛がひどくなると、保育士を続けるのは難しいですね。わたしも頭痛薬が手放せません。
重度の潔癖症
乳児相手だとおしっこやうんちが手に付くのは当たり前です。幼児もお漏らしをしますし、吐き戻す子もたくさんいます。
また、「せんせー、いいもの見つけたー。」「おたからー。」など泥団子や芋虫、かえる、松ぼっくりなどを拾ってきて、いつの間にかエプロンのポケットに入れます。
強迫性障害など重度の潔癖症の人は汚れに恐怖を感じるので、保育士は難しいと思います。
短気・感情が顔に出やすい
子供は素直でかわいいなんて幻想です。言うことを聞かない子、反抗的な子、すぐ手が出る子など小憎たらしい子はいっぱいいます。もちろん、叱っても良いんです。叱って泣かせることもよくあります。
でも保育士がイライラして無口になったり、感情で突発的に怒るのはダメです。相手はあくまでも子供です。感情も行動も勉強中の子供に、大人と同じ対応をしてはいけません。
保育士に必要な能力・身につけた方が良い能力
以下は自信を持って保育士を続けるために、少しずつでも良いので身につけた方が良い能力です。
- 子供の様子を見る視野の広さ
- 子供の異変に気付く記憶力と観察力
- 子供の病気や症状に対する知識
- コミュニケーション能力
- ピアノ・歌・ダンスなどリズム感
- 製作の能力、発想力
- 子供の流行り物や育児などの知識
- 字をきれいに書く能力
- 人の長所を見抜いて褒める能力
子供の様子を見る視野の広さ
保育士は外遊びしながら、ピアノを弾きながら、絵本を読みながら、子供たちの表情や様子を見てトラブルを防ぐ視野の広さが必要です。視野の広さは、意識して保育をしていればある程度身につく能力です。
子供の異変に気付く記憶力と観察力
保育士は、子供の異変にいち早く気付かないといけません。子供の異変に気付くには、一人ひとりの特徴を理解して記憶し、普段と変わったところがないか観察する能力が必要です。
記憶力に自信がない人でも子供に関心があれば自然に覚えますし、心から子供の安全に気をつけていれば観察力も身につきます。
子供の病気や症状に対する知識
子供は、年齢や季節でかかりやすい病気があります。病気の発見が遅れると、保育園中に感染が広がります。そのため、子供に異変があったら、保育士ができる範囲で適切に対処する知識が必要です。
子供の病気や症状に対する知識も、子供の健康を心配する気持ちがあれば自然に身につくものです。
コミュニケーション能力
コミュニケーション能力は保育士に向いている人が持つ資質ですが、後天的に伸ばすことも可能です。
コミュニケーション能力の基本は相手の目線に立つことです。子供と接するときは大人に話しかけるように接しませんよね。
保育はできるけど保育士同士や保護者とのコミュニケーションが苦手な人は、相手に関心を持ち、自分との共通点を探して接触回数を少しずつ増やすことでコミュニケーション能力が身につきます。
ピアノ・歌・ダンスなどリズム感
保育士にとってリズム感は必須ではないですが、ピアノ(オルガン)を弾いたり、歌を歌ったり、みんなで踊ることが多いので得意な方が良いですね。
求められるレベルは保育園の方針で違いますが、最低限ピアノを弾きながら歌って、子供の表情を見る練習はしないといけないですね。
製作の能力、発想力
保育園ではいろんな行事で製作物があります。そのため手先が器用だと良いですね。ただ、それ以上に必要なのは発想力です。発想力があれば、不器用さもカバーできます。わたしはこのタイプ。
「わたし手先が不器用だし、発想力もないんだけど……。」という人は、PriPri、ひろば、Piccoloなどの保育雑誌の制作物特集をたくさん見てください。
子供の流行り物や育児などの知識
保育士は子供と話をするため、子供の好きなもの流行りのものは押さえた方が良いです。
また、保護者から子供の相談もされるので、子供の発達に関する知識は勉強しないといけないです。このあたりは、実際に子育てをしている保育士の方が強いですね。
字をきれいに書く能力
PCやタブレットで書き物をする保育園は増えましたが、まだ手書きすることは多いです。
保育士の字がきれいだと、やっぱり保護者からの印象は良いですね。わかりやすい文章やちょっとしたイラストが書けるとなおさら良いですね。
人の長所を見抜いて褒める能力
子育てや保育は、人の良いところを見抜いて褒める能力がとっても大切です。子供は褒めると自信を持って、いろいろ挑戦できるようになります。
こちらも子供に関心を持って接することで、良いところがたくさん見えるようになります。保護者とも話をして子供の特徴を知っておくと、より保育がしやすくなりますよ。
保育園によっては歌のうまさや声の張り方を重視することもありますが、実際に働き始めてからでも改善できます。保育士だから絵がうまい、裁縫ができる、工作が得意とは限りません。
また、地が明るくないと保育士ができないわけじゃありません。普段はネガティブな保育士(あんまり良くないけど)、物静かな保育士もいます。
保育士に向いてないと思ったらどうする?
保育士に向いている・向いていないは、自分で決めるもの保育士が好きなら、子供が好きという資質で考えた方が良いと思います。
保育士の能力が足りていないと感じても、保育士に向いてないわけではありません。諦めずに少しずつ能力を身につけましょう。
子供が好きなら、保育士に向いている・向いていないを決めるのはある程度保育を経験してからでも遅くないです。
保育士を続ける気力がなくなった人、保育士自体を好きではなくなった人は頭を切り替えて違う仕事に就くしかないですね。保育士以外の仕事に転職したい人は、以下を参考にしてください。
もちろん保育士をして子供嫌いになる人もいます。自分の子供とは違うので仕方ないことですし、子供がたくさん集まっていると怖くなる人もいます。
保育士が好きで保育士になった結果、「あれ?わたし保育士好きじゃないかも……。」と思ったら違う仕事を探せばいいんです。まずは挑戦することが大切ですよ。