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本ページにはプロモーションが含まれます。転職しようか……どうしようか……と悩んでいても、なかなか結論は出ません。わたしも最初の転職では悩みました。
転職には準備とタイミングが重要です。たとえば求人のピーク時期でも、準備ができてないと転職は失敗します。また転職の準備が整っていても、間違った転職活動をすると失敗します。
- 転職しない方がいい保育士とした方がいい保育士の特徴を教えて。
- 転職先が決まらない……転職で失敗する原因ってなんだろう。
- 転職で失敗したくない……後悔しない転職の準備って何?
- 間違った転職活動って?何に気をつければ失敗しないの?
転職は誰でも不安な気持ちになります。ましてや初めての転職だと、本当に転職が正しい選択なのか悩み、不安を抱えて毎日を過ごすものです。
転職が不安な人はこの記事を最後まで読んでください。転職しない方がいい保育士と転職した方がいい保育士の特徴、転職で失敗・後悔しないための準備が明確にわかります。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
まだ転職しない方がいい保育士の特徴
特徴に当てはまる人は一旦立ち止まって、足りない準備を整えてください。
- 新卒1年目の保育士、転職後1年未満の保育士
- 転職理由、転職目的が明らかではない保育士
- 問題に対して改善の努力をしていない保育士
- 今の保育園で自己PRできる経験がない保育士
新卒1年目の保育士、転職後1年未満の保育士
今の保育園に勤めて1年未満なら、転職は時期尚早です。保育園は1年サイクルなので、保育士不足の保育業界でも1年通して保育園で働いた経験が評価されます。
個人的には新卒1年目の保育士でも準備ができていれば転職できると思いますが、保育園で働いた期間が1年未満だと採用担当者から納得できる転職理由を求められます。
そのため、具体的な転職理由を用意できないなら、今の保育園で1年は保育経験を積みましょう。新卒1年目、転職1年未満で転職したい人は以下を参考にしてください。
転職理由、転職目的が明らかではない保育士
転職理由や転職目的がふわふわした保育士は、転職したい保育園を適当に決めてしまい、転職してから後悔する可能性があります。
採用担当者は転職理由が曖昧な保育士に魅力を感じません。退職の理由を把握することで、適当な理由で辞める保育士の採用は避けたいからです。
また転職の理由や明確ではない保育士は、「給料が高い」「休みが多い」など求人票の表面で転職先を決めるため、転職してから働きにくさを感じて後悔する人が多いです。
問題に対して改善の努力をしていない保育士
転職をしたい保育士は、今の保育園に不満や問題を抱えています。ここで大切なことは、不満や問題解決のために少しでも改善努力をしたかどうかです。
どれだけ条件が良い保育園に転職できても、転職後に不満や問題点が1つもないことはありません。
そのため不満や問題点を解決する気持ちがないと、不満を感じたらまたすぐに転職を考えてしまいます。そんな後ろ向きな気持ちは、採用担当者にも見抜かれてしまいます。
今の保育園で自己PRできる経験がない保育士
今の保育園で残した成果、目的のために努力した経験がない保育士は自信を持った自己PRができません。
採用担当者は、保育士の自己PRを聞いて保育園に貢献してくれそうかを判断します。そのため自己PRができない保育士は採用担当者からの評価は低くなり、転職に失敗してしまいます。
自己PRについて詳しく知りたい人、自己PRの書き方・作り方を知りたい人は以下を参考にしてください。
すぐに転職した方がいい保育士の特徴
- 転職して叶えたい目的が決まっている保育士
- 転職の目的の優先順位が決まっている保育士
- 周辺の保育園より待遇が明らかに悪い保育士
- 同僚・園長からパワハラを受けている保育士
- ストレスで体調に影響が出ている保育士
- 仕事に責任感を持てなくなった保育士
転職して叶えたい目的が決まっている保育士
転職して何がやりたいか、問題解決のためにどんな保育園に転職すれば良いか、はっきり目的が決まっている保育士は転職しても後悔することはありません。
目的に対して高い意欲がある人は迷っていることが時間の無駄なので、すぐに転職活動を始めましょう。
転職の目的の優先順位が決まっている保育士
給料、人間関係、働く時間、休み、保育方針など今の保育園で抱えている問題が、転職をしたらすべて解決するわけじゃありません。
そのため目的のための優先順位、何を妥協するか、何を犠牲にするかなども考えることが大切です。転職の目的の優先順位が決まっていれば、転職後の不満も覚悟できますし、後悔することもありません。
周辺の保育園より待遇が明らかに悪い保育士
給料や休日数など表面的な条件だけで保育園を選ぶと失敗しますが、周辺の保育園より給料などの待遇が飛び抜けて悪い場合も早めに転職した方がいいですね。
転職して明らかに給料や勤務時間などの待遇が改善するとわかったらモチベーションも上がります。
同僚・園長からパワハラを受けている保育士
同僚・ベテラン保育士からのいじめ、園長から暴言・吊し上げなどのパワハラ、妊娠・出産に対するマタハラを受けている保育士も、我慢しないですぐ転職した方が良いですね。
問題を改善する努力は必要だと言いましたが、いじめやパワハラの解決には環境を変えるしかありません。退職は前提として、パワハラの対処法は以下を参考にしてください。
また1度園長や先輩からのパワハラを受けると、転職先の人間関係も心配になりますよね。転職先の保育園の人間関係や雰囲気は事前にある程度調べられます。
以下を参考にして、転職先の保育園の人間関係や雰囲気は事前によく調べてください。
ストレスで体調に影響が出ている保育士
ストレスは目に見えませんが、頭痛や肩こり、睡眠不足、食欲不振などの症状が現れます。これが長く続くと、保育だけじゃなく普段の生活にも影響が出ます。
ストレスで体調に影響が出ている人は、自分の意思で物事が冷静に判断できるうちに転職や一時的な休職を検討してください。
仕事に責任感を持てなくなった保育士
仕事には責任感が必要です。仕事の責任感とは、任された仕事を責任の範囲内でこなすことです。もし仕事に責任感が持てなくなったら、責任感が持てそうな仕事や職場で働いてください。
責任感は人から持たされるものじゃなく、自分のモチベーションによって持つものです。何をしてもモチベーションが上がらないときは、転職をした方がいいと思います。
子供と関わる仕事は保育士だけじゃありません。保育士以外で子供と関わる仕事をしたい人は、保育士の経験とスキルを活かして責任感を持てる仕事を探してみてください。
転職がうまくいかな保育士の失敗事例
- 転職失敗例1.園長や主任が人間関係に介入してくれない
- 転職失敗例2.「残業なし=持ち帰りなし」ではなかった
- 転職失敗例3.年間休日が多くても休みが取りづらかった
転職失敗例1.園長や主任が人間関係に介入してくれない
園長や主任が高圧的でパワハラ気味……そんな人間関係に悩んで転職をする保育士は多いです。
次こそ良い上司に恵まれたいと考え、転職活動ではしっかり園見学に行き、面接でも園長や主任保育士の人柄を注意深く観察したところ、口調が優しく人当たりも良いと感じたため転職を決めました。
ところがいざ働き始めてみると、ベテラン保育士同士が派閥を作って冷戦状態。パワハラはないものの園内がギスギスしていて、保育に影響が出るんじゃないかとゲンナリします。
園長や主任保育士は現場にほぼおらず、話をしても「なんとかします」のみで状況は変わりません。優しいというより頼りにならない……。こんなことなら園内の雰囲気をもっと聞いておけば良かった……。
転職失敗例2.「残業なし=持ち帰りなし」ではなかった
普段から残業が多く、行事前はサービス残業や休日出勤もある…………そんな拘束時間の長さに嫌気が差して転職をする保育士は多いです。
転職エージェントで調べてみると「残業なし」という保育園がいくつもあります。ちょうど近場の保育園が求人を出していたので、すぐに転職を決めました。
そこは大規模保育園なので行事はあります。それなのに残業がないなんて天国!と思っていましたが、残業がない代わりに持ち帰り仕事が毎日……。しかも週末も持ち帰らないと終わらない仕事量……。
このように持ち帰りを残業だと考えていない園長もいます。行事がびっしりあるのに残業がない保育園はありません。残業がない理由が明確じゃなければ、何か裏があると思った方がいいかも。
転職失敗例3.年間休日が多くても休みが取りづらかった
今の保育園は土曜出勤が多くてまとまった休日がない……休日は体力回復のために寝て過ごすから遊びにも行けない……そんな休みが少ない保育園が嫌で転職をする保育士は多いです。
土日が休みなら1日休んでも次の日遊びに行けるから、という理由で週休2日制で年間休日が120日以上の保育園を探して転職をしました。
働き出してわかったことは、土日休みじゃない……週休1日の方が多いということ。ただこれは事前の調査ミスと勘違いです。「土日完全週休2日制」の記載がないと土日の週休2日制にはなりません。
しかも有給を取ろうとすると「え?休むの?この前も休んだけど理由は?」と毎回主任から嫌味を言われる……。プレッシャーで有給消化できません。自由に休む権利もないのは辛いです。
転職で失敗・後悔する保育士の5つの特徴
現状の待遇が悪い、残業が多い、体力的に辛いなどネガティブな理由で転職したい人も、焦って転職して後悔しないよう転職で失敗・後悔する保育士の特徴を押さえましょう。
- 転職する理由を人や環境のせいにする人
- とにかく楽に働くことが目的で転職する人
- 保育士の転職はかんたんだと思っている人
- 転職で問題がすべて解決すると思っている人
- 人生を左右する転職なのに情報収集が甘い人
転職する理由を人や環境のせいにする人
給料が安い、休みが取れない、サービス残業が多いなどはその保育園の悪いところですが、そんな保育園を選んだのは自分自身です。
そのためまずは、「将来まで考えてその保育園の正しい情報を収集できなかった自分に責任がある」と反省しなければいけません。
「今の保育園が悪い!環境が悪い!」などすべての不満を人や環境のせいにする性格だと、しっかり情報収集する気持ちが薄れて同じ失敗を繰り返してしまいます。
とにかく楽に働くことが目的で転職する人
条件が良い保育園に転職してもストレスは受けますし、辛いこともあります。とにかく楽に生きたい、ストレスをゼロにしたいという願いが叶う職場なんて世の中にありません。
どれだけ保育経験が豊富でも、やる気がない保育士を採用したい保育園はありません。保育経験が浅くても、やる気があって長く務めてくれる保育士の方が何倍も必要とされます。
楽に働くことが目的の保育士は考えが浅いです。そのため、転職先が決まらず悩むことになります。
保育士の転職はかんたんだと思っている人
保育士の有効求人倍率は3倍以上あり、とても転職しやすい状況です。保育士を採用できない保育園は今後運営が厳しくなります。ただ、条件が良い保育園への転職は簡単ではありません。
採用に力を入れている保育園は、保育士を見る目も基準も厳しいです。そのため保育士の転職が楽だと思って真剣に行動しない人は、それなりの保育園にしか転職できません。
転職で問題がすべて解決すると思っている人
転職すれば不満や悩みが全部解決するわけじゃありません。転職条件の妥協も必要ですし、失うものもあります。目的のために何を捨てるか考えられない保育士は、転職先を正しく選べません。
転職に期待しすぎると妥協ができず、転職先が決まりません。転職先が決まらないと無駄に転職活動期間が伸びるなど、転職を選択したことを後悔することになります。
人生を左右する転職なのに情報収集が甘い人
転職は人生を左右する大事なことですよね。ところが何となく求人を見て、何となく面接を受けて、何となく転職をする人が多すぎます。
結局転職で起こるすべての失敗・後悔は、情報収集の甘さが招いていることを理解しましょう。
これは転職エージェントを使っても同じです。転職エージェントが集めた情報をさらに精査して求人を検討しなければいけません。
こんな転職活動のやり方をしたら失敗する!
転職で失敗して後悔する保育士は、してはいけない転職活動をしています。以下の転職活動をすると、なかなか転職先が決まらなかったり、転職で失敗する可能性が高くなるので気をつけましょう。
- 給料や休みなど表面的な条件に飛びつく
- 勢いで保育園を辞めてから転職活動をする
- 多くの保育園に応募すれば良いと思っている
- 1つの保育園に絞った方が良いと思っている
- 転職活動をすべて一人でやろうとする
給料や休みなど表面的な条件に飛びつく
給料の安さや休みの少なさが不満で転職する保育士は多いですが、給料や休みなど表面的な条件だけで転職先を選ばないでください。
給料が高くても人間関係が悪かったり、パワハラがある保育園で働くのは嫌ですよね。求人票だけで保育園を決めずに、園見学で保育園の雰囲気や保育士の働き方を見て、不明点は面接で質問してください。
勢いで保育園を辞めてから転職活動をする
保育園を辞めて転職活動しようと考えている人は、まず辞めるべきか考えましょう。保育園を辞めるメリットは「時間ができる」「気持ちがスッキリする」などですが、デメリットもあります。
- 収入がないのに転職活動費用がかかる
- 社会との接点が少なくなって孤独を感じる
- 転職先が決まらないときに居場所がなくなる
- 想定より離職期間が長くなる可能性がある
デメリットを知らずに勢いで保育園を辞めて転職活動する人は、転職で失敗する可能性が高くなります。転職活動をしたいけど時間がない……と悩んでいる人は以下を参考にしてください。
多くの保育園に応募すれば良いと思っている
新卒の就職活動だと数十件エントリーする人もいますが、それはまだ自分の適正がわからなかったり、競争相手が多くて保険の意味もあるからです。
就職活動と転職活動の違いの1つは期間です。就職活動7-8か月に対して、転職活動は3か月ほど。早い人は2-3週間で転職します。それだけ、転職は目的も適正も絞られているんです。
多くの保育園にエントリーする人は、自分の目的や適性が判断できていません。まずは自分の適性を理解して、その上で転職候補を3-5つに絞りこまないと失敗する可能性があります。
1つの保育園に絞った方が良いと思っている
一方、転職候補を1つに絞ってしまう人もいます。どうしてもその保育園に転職したいなら仕方ないですが、そうでなければ転職候補は1つに絞らない方が良いです。
転職候補を1つに絞ると不採用時のダメージが大きいですし、保育園見学や面接を受けても他の保育園と比較できません。比較対象がないと、保育園の良し悪しはわからないはずです。
転職活動をすべて一人でやろうとする
働きながら求人情報を探して、転職候補の保育園情報を集め、園見学や面接日程を調整をして、履歴書の書き方を調べ、面接の準備と対策をして面接に挑むのはとても大変です。
転職でもっとも大切な保育園の情報収集は、求人情報を持っている転職エージェントに調べてもらった方が楽です。転職活動すべてを一人でやると失敗しますよ。
転職した方がいい?しない方がいい?の判断方法
客観的に判断できない人、迷って答えが出せない人、誰かに背中を押して欲しい人は、転職エージェントに転職の相談をすれば良いと思います。
転職は専門的な話なので、友人や家族では良い判断ができません。転職相談のためだけに転職エージェントに登録する人もいるので、遠慮はいりません。
転職エージェントを利用すれば求人探し、転職先との連絡、条件交渉などの手間や時間を削減できます。
選び方がわからない人は、わたしが使っていたマイナビ保育士と保育士バンクを使ってみてください。公開求人数、拠点数、評価は以下の通りです。
サイト名 | 公開求人 | 拠点数※ | 転職フェア | 担当者 | サポート | 口コミ |
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マイナビ保育士 | 20,060件 | 12拠点 | ○ | 4.8 | 4.7 | 4.8 |
保育士バンク | 17,677件 | 8拠点 | ◎ | 4.7 | 4.8 | 4.8 |
拠点数はサービス全体、またはグループ全体のものです。
上記は2022年3月時点のサイト内調査による数値、または予測数です。
マイナビ保育士は求人数が多く、保育園情報を網羅していることが特徴です。マイナビグループなので実績も豊富で、履歴書・面接対策、面接同行などサポートも手厚いですね。
保育士バンクは担当者に元保育士が多く相談しやすいことが特徴です。またWEB面接や転職フェアなどサポートの質が高く、非公開求人も多くて使いやすいです。
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マイナビ保育士[公式]
全国的に求人が多く、とくに関東の転職に必須!保育園情報を網羅していてサポートも◎
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保育士バンク[公式]
担当者は元保育士が多く相談しやすい。転職フェアなどサポートも充実。地方求人も◎
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転職活動には基本的に転職エージェントを使いますが、転職サイトにも登録してください。ジョブメドレー保育士は以下の理由で登録しておくと便利です。
- 転職エージェントより求人数が多いため求人比較に便利
- 担当者からの電話連絡がないのでマイペースで活動できる
- スカウトメール機能で保育園からのスカウトが期待できる
それぞれのサービスの特徴は以下でまとめたので、転職を考えている人は参考にしてください。
転職は人生で何度もあるわけじゃないので、転職に失敗して後悔することは避けたいですよね。
もしあなたが転職した方が良いか、しない方が良いか悩んでいるなら、この記事を参考に自分の状況を客観的に判断してください。転職に必要な準備を整えれば、確実に転職の失敗は減らせます。