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保育士が給料を上げる方法の1つが、主任保育士やリーダーなど役職へのキャリアアップです。
ただし単純に長く働いているだけで、主任保育士やリーダーにはなれません。あなたが役職になりたいなら、積極的に保育士キャリアアップ研修を受ける必要があります。
また、これから役職にキャリアアップしたい保育士は、保育士キャリアアップ研修以外にも必要な保育経験や必要な勉強、さらにキャリアアップできる環境かどうかを知っておきましょう。
この記事を読めば、園長、主任、リーダーなどの役職になれる年数目安がわかるので、目的を持って保育士の仕事に臨めるようになりますよ。
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保育士歴20年以上。幼稚園、保育園、こども園など転職して、述べ500人以上の園児を保育し、ママ・パパの相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
保育士、主任保育士、園長の給料の目安

子供が好きで保育士になった人は多いと思いますが、将来のキャリアアップまで考えて保育士になった人は少ないですよね。
保育士は給料が安いと言われますが、キャリアアップすれば給料は格段に上がります。平成29年度の内閣府の調査によると、保育士、主任保育士、園長の給料の目安は以下の通りです。
勤続年数 | 月給 ※年収÷12ヶ月 |
年収 | |
---|---|---|---|
保育士 | 8.8年 | 262,158円 | 3,145,896円 |
主任保育士 | 19.6年 | 397,212円 | 4,766,544円 |
園長 | 23.1年 | 528,826円 | 6,345,912円 |
保育士は平均勤続年数8.8年で平均年収314万円、主任保育士は19.6年で平均年収476万円、園長は23.1年で平均年収634万円です。
つまり、あなたがキャリアアップすれば、20年後に主任保育士や園長になって450-600万円をもらっているかもしれません。このような目安を知るだけで、主任や園長を目指したいと思いますよね。

園長、主任保育士、リーダーになるには?

- 保育園でキャリアアップする順番は?
- 保育園で役職になれる割合は?
保育園でキャリアアップする順番は?
では、どうすれば一般の保育士が、園長や主任保育士になれると思いますか。
保育園は平均13人の保育士に対して、主任保育士が1人、園長が1人という体制で運営されています。つまり主任保育士の割合は15分の1、園長の割合も15分の1ということです。


今は保育士等キャリアアップ制度ができて、主任保育士の下に副主任保育士、専門リーダー、職務分野別リーダーという役職ができました。
単純に考えると、以下のようにキャリアアップすれば主任保育士や園長になれるということです。
↓
職務分野別リーダー
↓
専門リーダー
↓
副主任保育士
↓
主任保育士
↓
園長
新しい役職は設置が必須じゃありません。そのため、「リーダー」でひとまとめだったり、「副主任保育士」しか配置してないこともあります。また、園長補佐や副園長がいることもあります。
とは言えこれらの役職が明確になったことで、たとえ他の保育園に転職したとしても、自分が今どの役職を目指すべきかがかんたんにわかります。
保育園で役職になれる割合は?
例として保育士13人、主任保育士1人、園長1人の保育園の場合、以下の役職の配置が考えられます。
- 一般保育士9人
- 職務分野別リーダー2人
- 専門リーダー1人
- 副主任保育士1人
- 主任保育士1人
- 園長1人
どうでしょう。何となく保育士のキャリアアップのイメージが湧いたでしょうか。
20代の保育士から見ると、40代の主任保育士は相当上の役職に感じます。ただ、このように役職が分かれていると、主任までの道のりが階段状に見えるので、イメージが湧きやすくなりますね。

では次に、保育士が園長や主任保育士になるための経験や条件、必要な年数をお話します。
保育士のキャリアアップに必要な経験と年数目安
保育士がキャリアアップできる役職と、キャリアアップに必要な経験、年数の目安を紹介します。
- 初任保育士のキャリアアップ
- クラス担任のキャリアアップ
- 職務分野別リーダーのキャリアアップ
- 専門リーダーのキャリアアップ
- 副主任保育士のキャリアアップ
- 主任保育士のキャリアアップ
- 園長のキャリアアップ
初任保育士のキャリアアップ
平均経験年数:なし
必要な経験:
・通常の保育業務
・職場理念や必要制度の理解
・ルール・マナーの遵守
・保育指導計画の理解
初任保育士はクラス担任の補佐についたり、フリー保育士の役割を担うことが多いです。初任保育士は、1年かけて通常の保育の流れや行事準備、雑務などを覚えます。
クラス担任のキャリアアップ
平均経験年数:0-1年以上
必要な経験:
・通常の保育業務
・初任保育士の保育の指導
・保護者への保育指導や相談
・行事の企画立案
・保育指導計画の立案
保育士2年目になると、ほとんどの保育士がクラス担任を任されます。初任保育士が補佐につくため、保育の指導をしたり、雑務を任せるなどしてクラス担任業務をこなします。
また行事の企画を積極的に立案したり、保育指導計画にも慣れる必要があります。1年目からクラス担任になる保育士も多いです。
職務分野別リーダーのキャリアアップ
平均経験年数:5-7年以上(予想)
必要な経験:
・クラス担任
・保育士をまとめる、育成する
・主任保育士などの補佐
職務分野別リーダーになるには、3年以上の保育経験と担当分野のキャリアアップ研修が必要です。分野別なので、「乳児保育」「幼児教育」「障害児保育」など特化して3年と考えます。
職務分野別リーダーは2-5人ほど部下ができるため、保育士をまとめる力が必要です。今後は平均5-7年ほどで、職務分野別リーダーになる保育士が多いんじゃないかと思います。
専門リーダーのキャリアアップ
平均経験年数:10年以上(予想)
必要な経験:
・職務分野別リーダー
・保育士をまとめる、育成する
・主任保育士などの補佐
専門リーダーになるには、7年以上の保育経験と職務分野別リーダーの経験、「乳児保育」「幼児教育」「障害児保育」「食育・アレルギー対応」「保健衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」の中から4つ以上のキャリアアップ研修受講が必要です。
専門リーダーは、保育園の職務分野をまとめる役割をします。たとえば、乳児保育と幼児教育がある保育園なら統括管理をしたり、保育園全体の保健衛生・安全対策、保護者支援・子育て支援をまとめるリーダーのイメージです。
専門リーダーになるための最短経験年数は7年以上ですが、4つの職務分野を経験すると考えると平均10年以上の勤務年数が必要になると思います。
副主任保育士のキャリアアップ
平均経験年数:10-15年以上(予想)
必要な経験:
・各種リーダー
・主任保育士の補佐
・保育士をまとめる、育成する
副主任保育士になるには、7年以上の保育経験と職務分野別リーダーの経験、「マネジメント」研修、「乳児保育」「幼児教育」「障害児保育」「食育・アレルギー対応」「保健衛生・安全対策」「保護者支援・子育て支援」の中から3つ以上のキャリアアップ研修受講が必要です。
副主任保育士は、専門リーダーを経験した方がなりやすいですね。最短経験年数は7年以上ですが、平均10-15年ほどの勤務年数が必要になると思います。
主任保育士のキャリアアップ
平均経験年数:10-15年以上(予想)
必要な経験:
・専門リーダーor副主任保育士
・園全体の保育計画の作成
・外部業者や園見学の窓口
・職員研修の作成
・地域関連機関との連携
・園長の補佐
・リーダーの育成
主任保育士になる要件はありません。これまでは「リーダー=主任保育士」だった役割が、各リーダーと副主任が新設されたことで、それらの能力をすべて持つ人が主任保育士のイメージです。
主任保育士になるには、副主任保育士や専門リーダーの経験が必要になる保育園が増えるでしょう。
最短経験年数は7年以上ですが、平均経験年数は15年前後と予想します。ただし、小規模保育園は保育士が少ないので、主任保育士までのキャリアアップは早く、10-15年前後が平均になると思います。
園長のキャリアアップ
平均経験年数:20年以上(予想)
必要な経験:
・施設内のあらゆる調整
・保育士の管理・指導責任
・運営・経営責任
・事務や出納の管理・資金計画
・保育に対する深い理解と経験
園長になる要件はとくにありません。ただし、家族経営の保育園で園長になれることはほぼないです。
園長と保育士は立場が違います。そのため、大切にすることも変わります。真面目で良い園長ほど、以下の理想をすべて叶えようとしますが、なかなか難しいです。
- 子供のための保育をしたい
- 保育士の待遇を良くしたい
- 保育園の設備を整えたい
- 保育園を継続して雇用を守りたい
- 地域の子育てに貢献したい
- 自分と家族の生活を守りたい
わたしは園長を経験してないので、感覚はわかりません。母親は公立保育園の園長をしてましたが、公立では20年以上の保育士経験、役職経験、昇格試験の合格が必要です。
保育士がキャリアアップできない理由

保育士が順調にキャリアアップすれば、15年~で主任保育士になれます。ということは35歳以上ですね。35歳で年収470万円、手取りで400万円と考えるとかなり希望がありますね。
ただ、保育士全員が主任保育士になれるわけじゃありません。保育園によっては希望が叶わないこともあります。希望の役職に就けない理由は以下が考えられます。
- スキルや保育経験が足りないため
- 役職に空きがないため
- 家族経営で役職は親族が占めているため
- スキルよりも年功序列+経験年数なため
- なぜか正当に評価されないため
スキルや保育経験が足りないことは仕方ないですね。足りなければ要件を満たす時間が必要です。ただ、その他は今の保育園だと解決しない問題ばかりです。
とくに経験豊富なベテラン保育士が多い保育園では、どれだけ順調にキャリアアップしても主任保育士になれる人は少ないでしょう。


保育士がキャリアアップできる環境の探し方
キャリアアップしたい保育士は、無理に今の保育園で役職を目指す必要はありません。なぜなら、昔ながらの保育園では、相変わらず園長の縁故や年功序列で役職が決まることが多いからです。
保育業界はここ5年で変革が起き、業態も意識も大きく変わりました。新設保育園もかなり増えました。変化を感じないという人は、昔ながらの保育園で働いているからだと思います。
そのため無理に今の保育園で役職を目指すよりは、キャリアアップしやすい保育園に転職した方が、目的は達成しやすくなります。もう一度役職による平均年収を比較してみます。
勤続年数 | 月給 | 年収 | |
---|---|---|---|
保育士 | 8.8年 | 262,158円 | 3,145,896円 |
主任保育士 | 19.6年 | 397,212円 | 4,766,544円 |
園長 | 23.1年 | 528,826円 | 6,345,912円 |
給料の安い保育士が、役職にキャリアアップすることがどれだけ重要かわかりますよね。キャリアアップしたいなら、キャリアアップしやすい保育園で働くことがマストです。
キャリアアップしやすい保育園とは、新しい役職で求人募集をしている保育園です。以下の保育士転職サイトで、主任保育士や役職の求人数を調べました(2020年2月時点)。
保育士バンク | マイナビ保育士 | ジョブメドレー | |
---|---|---|---|
主任保育士 | 184件 | 367件 | 525件 |
副主任保育士 | 24件 | 52件 | 68件 |
専門リーダー | 16件 | 4件 | 462件 |
職務分野別リーダー | 16件 | 1件 | 8件 |
ピンポイントの役職を求めている求人もありますね。こういった保育園はキャリアアップ研修に力を入れているだけじゃなく、組織もしっかり作られていることが多いです。
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