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本ページにはプロモーションが含まれます。さすがに現役保育士でこんなことを言う人はいないと思いますが、「どうしてもしたいなら園長に許可取れば?」と考える人はいるかもしれません。そういう問題じゃないんですが。
- 保育士のおしゃれはダメ?保護者にもウケるんじゃないの?
- 派手なのがダメなら、目立たないアクセはつけてもいいよね?
- 保育士でも許されるメイクとかアクセの基準を知りたい。
このように思う人は、まず保育士が子供をお世話する職業だと認識してください。保育士の見た目に制限があるのは、「決まりだから」じゃなく子供のためです。
飲食店で調理師がバチバチなメイク、モリモリなネイル、ギラギラなピアスをしていると食べる気が失せますよね。保育士にとって、子供は飲食店のお客さんより繊細な存在です。
女性ならいつでもおしゃれしたいという気持ちはわかりますがTPOが大切。大人の感覚じゃなく、子供の気持ちと感覚を考えておしゃれを楽しむようにしましょう。
保育士、幼稚園教諭、保育教諭歴20年以上。幼稚園、保育園、認定こども園など転職して述べ500人以上の園児を保育し、保護者の相談に答えてきました。両親・祖母が教師・保育士なので、保育士は多分天職です。
詳しいプロフィール
保育士の派手メイクやおしゃれがダメな理由
「保育士なんだから派手なメイクはダメ!アクセサリーも付けちゃダメ!」というのが一般論ですが、明確にダメな理由があります。
- 子供は匂いに過敏な傾向がある
- 化粧に怖さを感じる子供もいる
- ピアス、まつエク、ネイルは誤飲の危険がある
- ファンデーションが手や服に付く
子供は匂いに過敏な傾向がある
子供はいろんな感覚に敏感です。最近は、HSC(ハイリーセンシティブチャイルド)という感覚を持つ子が増えてます。HSCとは匂いや音など感覚に過敏な子供のことで、子供の20%がHSCだそうです。
このHSCのせいで子供が神経質に感じたり、発達障害に感じることもあります。敏感な子は化粧品の匂いを嫌がります。匂いを受け入れられず、保育士を避ける子もいるので注意が必要です。
化粧に怖さを感じる子供もいる
育児が忙しくて化粧をしなくなったママは多いと思います。化粧をしたら子供に泣かれて、化粧をしなくなったママも多いでしょう。化粧をすると、子供はママに違和感を感じるんです。
化粧に怖さを感じる子供は、「いつものママと違う」→「なんだか嫌だ」→「怖い」→「化粧が怖い」という心理になります。そのため、保育士は派手な化粧を避けた方が良いんです。
ピアス、まつエク、ネイルは誤飲の危険がある
ピアス、まつエク、ネイルチップなどは、ちょっとしたことで外れます。そして、0-2歳児はそれらを誤飲する可能性があります。
厚生労働省の「平成26年度家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告」によると、子供の誤飲報告件数は生後6ヶ月過ぎから増え、生後6-11ヶ月が最も誤飲が多い時期です。
まつエクはまだマシですが、ピアスやネイルチップは硬いため、飲み込んだ子供の喉や内蔵を傷つけるかもしれません。そのため、保育中は絶対に付けてはいけません。
「小さいアクセなら大丈夫でしょ」ではなく、小さいからこそ子供の誤飲が怖いんです。
ファンデーションが手や服に付く
保育士は常に子供と触れ合って過ごすため、よく顔も触られます。そのときにファンデーションや口紅を塗っていると、子供の手や服についてしまいます。
これは子供のリスクと言うより、保護者からしたら気分が悪いことです。そのため、子供に触られるとべったりつくほど濃いメイクは避けた方が良いですね。
保育士のおしゃれの基準は?
では、保育士はどこまでおしゃれに気を使って良いんでしょうか。基本的には保育園のルールや文化によるので、厳しい保育園もあればゆるい保育園もあります。
そのためまずは自分なりの常識的な基準を持っておきましょう。
- メイクはナチュラルメイクが基本
- ネイルは磨いて爪の保護までが基本
- まつげはこってり盛らないのが基本
- 髪の毛は黒+コンパクトが基本
- ピアス・指輪はしないのが基本
メイクはナチュラルメイクが基本
さすがに女性がすっぴんで1日過ごすのは辛いので、清潔感を保つナチュラルメイクが基本です。
ベースのファンデを薄く塗って、コンシーラーでシミやクマを隠し、なくなった眉毛を描いて、細めのシャドウを塗って、軽くマスカラを塗っておしまいがわたしの日常です。少しチークを入れて顔色を明るくすると印象も良くなりますね。
ネイルは磨いて爪の保護までが基本
爪はちょっと引っ掛けるだけで子供の肌を傷つけます。そのため短めにして、爪先をヤスリで磨いて安全に心がけましょう。爪が割れやすい人は、薄いネイルポリッシュで保護してください。
自己満足のペディキュアは良いと思いますが、夏場は裸足になる機会もあるので秋冬だけにしておくと良いかなと思います。わたしは保育士になって、ネイルはすべてやめました。
まつげはこってり盛らないのが基本
まつげは制約はないですが、まつエクを付けて赤ちゃんのお世話はやめた方が良いと思います。まつエクっていつの間にか数が減ってますよね(^_^;)
おむつを替えてるとき、あやしてるときにポロッと落ちて口に入ると大変です。幼児相手ならそれほど問題ないと思いますが、ジャージやエプロンでまつ毛モリモリの保育士は違和感があります。
髪の毛は黒+コンパクトが基本
以前より茶髪OKな保育園も増えましたが基本は黒髪で、軽くしたい場合は茶色までです。
金髪は目立ちますし、街中で保護者から発見されやすいデメリットもありますよ。個人的には子供に害はないので良いと思いますが、保護者の印象は悪いです。
ちなみに、女の子は4-5歳からおしゃれな髪型に興味を持ち始めます。そのため、凝った編み込みをすると女の子にうけますね。朝からなのでお手軽じゃないですが。
ピアス・指輪はしないのが基本
ピアスや指輪がOKな保育園はないと思います。もちろん、ネックレスもブレスレットもダメです。アクセは子供が誤飲する可能性がありますし、肌を傷つける可能性もあります。
大事なものならちゃんと付ける場面は選んでください。もし園庭で失くしたら二度と見つかりませんよ。
保育士のおしゃれは保護者からどう見られる?
という考えは甘いです。保護者は、子供を通して保育士に接することを忘れないでください。
もしあなたが保護者から信頼されたいなら、ある程度清潔感がある身なりが大事です。保育士はいろんな人に見られる仕事なので、あなたがどう見せたいかよりどう見られるかが重要です。
もし茶髪にするならお手入れはしてください。ぱさついた髪やプリン髪は余計にイメージが悪くなります。また、髪を茶色くするならコンパクトにまとめた方が清潔感が出ますね。
わたしはどちらかというと個人主義に賛成なので、自分が良ければ人からどう思われても構いません。ただ、保育士の過剰なおしゃれがダメなのは子供にリスクや影響があるからです。
「保育士でもネイルしていいじゃん。」というネイリスト、「保育士も個性は大事。」というメイクアップアーティストもいますが、保育士は子供の安全を重視した最適な身なりを心がけているんです。
職業倫理を無視した意見やエセ個人主義は勘違いのもとなので、専門家は考えて発言して欲しいですね。
ネイルがOKな保育園・保育施設も一部ある
最近は一部でネイルOKな保育園もあります。また、ネイルOKな美容院設置の託児所も多いですね。
その保育施設がどの程度のネイルでどんな保育をしているのかわかりませんが、保育士にはまず子供の安全を第一に考えて欲しいです。
もし保育士でもネイルをしたいなら、保育情報どっとこむで「ネイルOK」な求人を検索できます。また保育士バンクでも、フリーワードで「ネイル」を入れるといくつか求人が出ます。
保育園によってルールは違いますし、おしゃれが許されている保育園もあるので、興味がある人は検索してみてください(個人的には反対)。もちろん、保育士の本分は忘れないようにしましょう。